退職するのは心に決めたけど、退職交渉ってどれくらい掛かるんだろう…

現在では、一つの会社に最初から最後まで勤め上げることは日本でも減少してきています。会社の倒産以外にも退職理由は実に様々です。

  • 職場環境が合わない
  • もっと成長したい
  • やりたい仕事が他にある
  • 両親の介護や結婚でやむを得ず

ここでは、職りんく独自に「退職経験者100人(有効回答96人)」にアンケートを行った結果を元に、退職に掛かる期間や引き留めの有無、円満退職の実際について紹介していきます。

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退職交渉に掛かった期間は「1〜2ヶ月」が多い!半年以上のケースも…

いざ退職を決意したとしても、退職が完了するまでにはそれなりに時間を要します。

退職完了までには大きく4つの流れがあります。

  1. 退職意思の伝達と受理
  2. 業務の引き継ぎ
  3. 退職の事務手続き
  4. 有給休暇の消化

今回は、その中でも3番目の「退職の事務手続き」が終わるまでに掛かった期間について、退職経験者にアンケートを実施しましたので、その結果を紹介します。

  1. 1ヶ月
  2. 2ヶ月
  3. 半年
  4. 3ヶ月
  5. 4ヶ月

アンケート結果では、1ヶ月〜半年で約9割の人たちが退職手続きを終えていることがわかります。

期間の定めのない雇用の解約は民放でルール化されている

派遣職などの有期雇用ではない「期間の定めのない雇用者」の場合は、退職のルールが決まっています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

ただ、念の為「就業規則」は確認しましょう。基本的には労働基準法などの法律が就業規則よりも優先されますが、余計なトラブルを招かないためにも確認が必要です。(就業規則は10人以上の労働者を有する会社で作成義務あり)

退職を伝えた相手は「直属の上司」がトップ!

退職交渉において、多くの人が悩むのが「退職の意思を誰に伝えるか」ということです。退職経験者へのアンケートによると、「直属の上司」が半数以上でトップとなっています。

  1. 直属の上司
  2. 上級管理職(部長など)
  3. 社長
  4. チームリーダー
  5. 先輩

基本的に退職の意思表示は、あなたの状況を一番理解しており、人事に関する権利を持っている直属の上司(管理職)が望ましいことは確かです。

一般職層のチームリーダーなどに相談する人もいますが、管理職でない以上、退職についての発言権はありません。直接管理職に伝えることがはばかられるとは思いますが、相談先の人への負担も考慮しましょう。

退職の相談は相手を選んで伝えることも重要

退職交渉の相手は当然職場の状況によって変わります。直属の上司が課長の場合が多いでしょうが、社長しかいない場合もあります。しかし、退職交渉相手によっては強烈な引き留めや罵倒されることもあり得ます。退職交渉相手に複数の選択肢がある場合は、自分にとってトラブルになりにくい人を交渉相手に選びましょう。

また、例えば課長が話をしにくいタイプなら、その上の管理職である部長も一緒に呼ぶなど、臨機応変に退職交渉に臨みましょう。
退職交渉においてトラブルが予想される上司しかいない場合は、労働基準局や弁護士に相談をするという方法もあります。

退職交渉時に引き留めにあった人は「7割」以上

退職交渉の際に最もあなたが警戒するものが「引き留め」でしょう。今回アンケートを行った退職経験者も、約7割に登る人が退職の引き留めを経験しています。

引き留めに合う際に、会社側から伝えられる内容は以下のようなものです。あなたが伝えた退職理由に沿った内容で引き留めに合うことになります。

  • ここまで育てたのに、辞めさせるわけにはいかない
  • 職場環境や担当業務を変えるから残ってくれ
  • せめて後輩が育つまでは待ってくれ

初回の退職交渉では引き留めに合わなくても、その次の交渉時に引き留められることも当然あり得ます。

退職引き留めの強さは交渉相手によって違う

引き留めには「絶対に退職などさせない!」という強いものはもちろん、管理職の立場上、言わざるを得ないような軽めの引き留めもあります。

退職を伝える上司によって、その対応は様々です。パワハラ・モラハラ気質の上司の場合は、思いも寄らない泥沼になる場合もあるので、退職交渉を持ち出す相手にも注意を払いましょう。

強い引き留めにあったり、自分が望む退職時期を受け入れられない場合などに、次の項目で紹介する「円満ではない退職」が起こることとなります。

退職交渉が円満にいかなかったのは「2割」!その乗り越え方とは?

退職をするからには、お世話になった会社でもあるので、できれば双方納得した上で円満に退職したいものです。

ここでは、退職交渉が円満にいかなかった事例について8つのケースを紹介します。

【ケース1】パワハラ気質な上司の圧迫面接

「これだけ面倒見てやったのに」という思いが強い上司だったため、退職を部下が申し出ることは裏切りだと考え、感情的に対応された。立場的に業務量が多かったので引き継ぎの必要性なども考え三ヶ月前に退職届を出したにも関わらず、明日から来なくていいと代表に言われた。
このときの面談にしても、代表、専務、直属の上司の三人が揃い、威圧感を与えるパワハラ面談だった。

退職交渉の前に労基に相談を実施

代表やその下の上司の傾向から、円満に退職できることはありえないと事前にわかっていたため、労働基準監督署に事前相談をし、退職までのもっていき方についてアドバイスを受けた。

具体的には、『退職願』ではなく『退職届』を出すことや、退職日を設定しても早々にいなくなるように仕向けてくるだろうことを逆手にとり、本来退職したい日より後の日付で退職したいと申し出ることなどを教わった。

結果、労働基準監督署の相談員のアドバイス通りで早くいなくなるよう求められたため、実際の希望日を伝えたところ、その希望日より早く退職になるように有給休暇を増やされ早々に退職することができた。(33歳 男性)

【ケース2】退職自体を拒否された

・直属のマネージャーに退職の意思を伝えたが、退職すること自体を許してもらえなかった。こちらは頑として退職届を出した。特に不満点を伝えなかったので、両者平行線のままだったが退職を強行。(29歳 女性)

・営業職だったのでお客様の引継ぎもあり、辞めることでお客様がお店に不信感を持つので辞めないでほしいと言われました。「もう決めたことなので」の1言で押し切り、なんとか退職しました。(22歳 女性)

・ちょうど退職者が何人か出ていたタイミングでもあったので、今辞めるのは考え直してほしいと言われた。「悩んだ末に決断したことなので」と一歩も引かずに説得した。(25歳 男性)

【ケース3】後任が決まるまでの在職を依頼された

・後任が決まるまで辞める時期を伸ばすよう説得された。自分が最長勤務できるギリギリまで働いて、有給はほぼ消化できなかった。(33歳 男性)

・繁忙期前だったので、人手不足もあって揉めました。昇給、昇格なども提案され、退職期間を引き伸ばしにされました。辞める理由を説明して引き継ぎ等々しっかり行い、労働基準監督署に相談に行きました。(23歳 女性)

【ケース4】転職先が身近すぎて引き留めにあった

クライアント先に転職するということとです。実際はコンサルタントの仕事で多忙で毎晩日付が変わってから帰宅することが多く、出張も多かったため、妻の不満が溜まっていたということも転職のきっかけですが、クライアントへの転職は会社側からすると逃げと捉えられ、複数の社員、上司から引き止めに合いました。

辞める理由をしっかりと伝えることで乗り切った

現状の会社の問題点と、個人のキャリアプランを詳細に説明することで解決に至りました。

  • 客観的にみても私に業務が集中していた点で改善策を訴えていたのに是正されなかったこと
  • ワークライフバランスを考えキャリアプランを考えなければならないこと
  • 転職することでスキルアップできること

今回の決意を論理的に話すことで最終的には無事に退職することができました。最後は送別会を開いてくれました。(28歳 男性)

【ケース5】退職の相談をしていたのにズルズル延期された

以前から相談していたにも関わらず、上司が積極的に動いてくれませんでした。業務に支障をきたす事態となり、原因となった職員や周りの同僚にヒアリングして、事実確認に時間を要しました。
また、ヒアリング時の対応が悪く、更に退職者が増える事態となった。

最終的には、引き止めに一切応じない意思を明確に示し、退職までに事務引継ぎのマニュアルを作成して当面の事務整理をすることで認めてもらった。(46歳 男性)

【ケース6】退職交渉なのにダメ出しをされた

「勝手な理由じゃないか!」とか、異動してきて半年しか経っていなかったこともあり「人間関係なんて簡単に作れるものでない、もう少し周りのスタッフと仲良く関わりを持たないからじゃないのか」と、いろいろ言われました。

体調も、異動前から少し悪かったのでそれを全面的に訴えて退職させてもらいました。(27歳 女性)

【ケース7】どうすれば退職しなくて済むかを聞かれた

どうしたらやめずに続けるかの、話をした。フルタイムであったが、保険すら入れてもらえなかったので、その点や、アルバイトなのに社員との職務内容は同じでそれであるならなぜ保険に入れてもらえないのかなど、会社全体のあり方を問いただしたが、自分の納得できる返答はなかった。

私の要望を聞いてはくれたが、回答はNOでした。なぜダメなのかの説明もなかったので「私はやはり辞めます」と言い切って退職しました。(24歳 男性)

【ケース8】母校の採用を絞ると脅される事態に

医療秘書として務めた病院で、医師と合わないと感じたので辞めたかったのですが、すぐに辞めると今後私の母校の後輩を採用出来なくなると脅されました。

退職の件について母校にも相談に行き、「学校のことは気にしなくても良い」と言われたので。その事実を看護主任に伝えた上で退職しました。(21歳 女性)

円満に退職するための第一歩はあなたの振る舞い方

円満退職は双方の納得が重要です。どちらかが一方的な意見を伝えたり、高圧的な態度をとった時点で円満退職はまず不可能となります。

したがって、まずは退職を伝える側はしっかりと理由や今後についての話を誠意を尽くして語る方がいいでしょう。それでも会社側が強い姿勢に出てくる場合は、「労働基準局」や「弁護士」への相談を視野に入れましょう。

まとめ

退職をする理由は人それぞれです。やりたいことが決まった人や、止むを得ず辞めなければならなくなった人、会社に大きな不満を持っていられなくなった人、いろいろな立場があるでしょう。

退職交渉には少なからず労力が掛かります。相手があることなので、会社側が納得するような説明も求められるでしょう。

  • 次へのステップに進むための最後の仕事
  • 会社への感謝を告げる最後の場

と思って、少なくとも自分が満足できるような退職交渉を行うようにしましょう。