お酒に強くなる方法|「アルハラ」に負けないためのお酒対策法11選

仕事勤めに限らず友人との付き合いや大学の仲間など、多くの人たちが「お酒」と切ってもきれない関係にあるでしょう。

とはいえ、誰しもがお酒に強いわけではないため、一度は「お酒で失敗したこと」があるのでは?

ここでは、お酒での失敗を少しでも減らすためにお酒に強くなる方法について紹介します。

※このページにはPR広告を含みます




「アルハラ」は社会人になっても起こりうる

「アルハラ」という言葉を知っていますか?

「アルハラ」は、「パワハラ=パワーハラスメント」「セクハラ=セクシャルハラスメント」の仲間で、アルコールハラスメントの略です。「アルハラ」という言葉の通り、お酒に強いかどうかは関係なく、下記のような5つの行為がハラスメントに該当すると、『ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)』によって定義されています。

  • 飲酒の強要:集団や上下関係による強要や罰ゲームなど
  • イッキ飲ませ:早飲みを強要すること
  • 意図的な酔いつぶし:傷害行為にも該当する(裁判事例あり)
  • 飲めない人への配慮を欠く:体質に配慮せず飲ませたり、侮辱する行為など
  • 酔ったうえでの迷惑行為:暴言やセクハラ、ひんしゅく行為など

日本の会社では、昔からお酒を一緒に飲んで酒の力を借りて話し合う飲みニュケーションが一般的です。会社内はもとより、得意先とお酒を飲む「接待」など、お酒を飲むという行為は仕事を円滑に進めるコミュニケーションツールでもあります。

「お酒」に関しては、重篤な状態を引き起こす「飲酒強制」や「一気飲み問題」が大学生の間でたびたび起こっていますが、社会人であっても「アルハラ」が無いとは限りません。

お酒を自分から避けられればいいのですが、飲み会はいつも断るわけにいかず、時には重要な酒宴が開かれることもあります。そういった際に「お酒に強くなりたい!」と悩む人も多いでしょう。

「アルハラ」ダメ!絶対!!

「アルハラ」も他のハラスメントと同様に、行う側と受ける側の感覚の違いで変わってきます。過去には死亡事例などもあり、お酒が原因で取り返しがつかないことにもなりかねません。

「アルハラ」の訴訟例
監修:力武弁護士

客が従業員(ホスト)に多量の酒を飲ませて死亡させた行為について、客の行為が傷害致死罪(刑法第205条)に当たるとして、懲役3年6月(実刑)が言い渡された事例があります(静岡地方裁判所浜松支部平成21年2月16日判決。被告人(客)は控訴しましたが、棄却されています(東京高等裁判所平成21年11月18日)。)

「これくらい大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、受ける側がハラスメント行為と感じればそれは立派な「アルハラ」です。お酒は楽しく、かつそれぞれのペースで飲める雰囲気づくりを心がけましょう。

お酒に強い弱いがあるのはなぜ?

お酒に強い弱いがあるのは遺伝の要素もあります。親がお酒に強ければ子供も強い可能性が高いということです。わたし達の体には「アルデヒド脱水素酵素」と呼ばれるものがあり、さらに「ALDH2」「ALDH1」と呼ばれる2タイプの酵素に分けることができます。

アルコール成分のアセトアルデヒドを分解するために必要な「ALDH2」の働きが弱いと、“お酒に弱い”可能性が高くなります。ちなみに、日本人の約半分がこのタイプです。

お酒への耐性は「体質」であることを忘れない

お酒に強いか弱いかは体質的なものなので、無理に強くなろうとすると体に負担が掛かります。大切なのは自分の体質をよく理解して、お酒を美味しく楽しむことです。体に負担がないように自分にあった飲み方を意識しましょう。

お酒の飲み過ぎは病気を招く原因となりますが、体質にあった飲み方で飲酒量を理解しておけば、悪酔いなどは回避できます。「アルハラ」から距離を置くためにも自分を知ることは大事です。

自分の両親がお酒をどれぐらい飲めるのかもチェックしておくとよいでしょう。

本項目の参考

厚生労働省:e-ヘルスネット「アルコールの吸収と分解




自分がお酒に強いかどうかをチェックする方法

「自分がそもそもお酒を飲めるのか?」については早めにチェックしましょう。代表的なお酒の強さを測るアイテムといえば、やはり「パッチテスト」です。

市販のパッチテストアイテムで簡単に測定できるので、お酒を飲む前に確認してみては如何でしょう?

パッチテストアイテム

もっとも簡単でお金がかからないのは「消毒用エタノールテスト」ですが、定量的なデータは取れ難いのでしっかりとしたパッチテストを実施しましょう。

あなたが「お酒を飲める体質か否か?」をはっきりさせるためなので、少々の投資をしてみましょう。

アルコール体質試験パッチ

アルコールに対する耐性を測るのにもっとも人気なのが『ライフケア技研』の「アルコール体質試験パッチ」です。一般的な薬局にはもちろん、楽天やyahooショッピング、Amazonでも販売されています。

使用方法も「パッチテスターを貼るだけ」なので、エタノールを使うよりも簡単です。

『ライフケア技研』はお酒の強さを測るパッチテスト以外にも、「眠りの深さを測るパッチ」なども販売しています。アルコールハラスメント(アルハラ)から身を守るためにも、一度テストを行ってみましょう。

↓Amazonに移動します↓

アルコール体質試験パッチ

お酒に強くなるための11の方法

お酒に対する耐性は遺伝的な要素が強く、直接的に「お酒に強くなる」方法はそれほどありません。ただ、事前の予防策や日頃の習慣によって耐性は上げることができます。不意の「アルハラ」を凌ぐためにも準備は重要です。

ここでは、日々の習慣や飲み方によってお酒の席を無事に乗り切るための方法を紹介します。

お酒に強くなる方法

【1】肝臓を強化してアルコール分解能力を高める

お酒が弱い体質なのは、肝機能のアルコール成分の分解機能が弱いため。お酒に強くなるには肝臓を強化することが必要です。そのためには肝機能を休ませることが重要となります。

急な飲み会でお酒を飲まなければならない時は、数日前から軽めの断食をすると良いでしょう。まったく食事をしないのは体に負担になりますので、以下のようなものを摂取しましょう。

  • 大豆製品などの植物性たんぱく質
  • ビタミンやミネラル
  • 牡蠣、しじみ、イカ(肝臓に良いと言われる「タウリン」を多く含む)

酵素系の補助食品も活用してみる

また、アルコール分解酵素を活発にするには、補助食品として酵素ドリンクなどの栄養食品を摂取するのが効果的。肝機能が弱いとアルコール成分が分解できないため、すぐに酔いやすくなります。

お酒に弱いと飲み会では苦しい立場になることもあります。そんな急な飲み会に備えて体調を整えましょう。

【2】自分にあう「得意なお酒」をみつける

お酒の種類は豊富ですが、少し飲んだだけで酔いが回りやすい種類はなるべく避けましょう。ただ、アルコール度数が高いものを飲まないと言っているわけではありません。

焼酎などの度数の高いお酒に強い人であっても日本酒に弱かったり、日本酒に強い人でもブランデーに弱かったりと、「お酒に強い」とされている人が必ずしも全種類のお酒に対して強いわけではないのです。

お酒に強くなるには自分の得意な酒類を見極めることが肝要です。「ウイスキーをストレート!」ではなく、サワーやカクテルなどアルコール度数の低いお酒ならば弱い人でも飲みやすいでしょう。

弱い人はこのような飲みやすいタイプに限定するのも方法の一つです。周りから何と言われようと、お酒に対して意地や強がりは必要ありません。お酒に強くなるには自分の体質を理解して、体に合うお酒を飲むことがポイントなのです。

「アルハラ」の一つに「お酒の強要」がありますが、苦手な酒類はなるべく避けて自分のペースで負担なく飲むようにしましょう。

女性向けのお酒の飲み方の注意点については、

アルコールとの正しい付き合い方

【3】コーヒーを飲んでカフェイン効果で酔いを早く覚ます

小さなグラス1杯のお酒でも、すぐに顔が赤くなり酔ってしまう人がいますよね? これはアセトアルデヒドによって顔の毛細血管が拡張されて血流が良くなっているために起こります。

アルコール成分が早く体内に回りやすい人は、酔いを早く覚ます方法を知っておけば翌日のお酒によるダメージを減らすことができます。

そこでおすすめなのがコーヒーです。カフェインはアルコール成分の分解を助ける働きがありますので、お酒を飲んだ後にコーヒーを飲むと酔いが早く冷める効果があります。

飲み会の次の日に、二日酔いで体調がすぐれないといった経験は誰にでもあります。そんな場合はカフェインを摂取して体内のアルコール分解を助けましょう。

カフェインなら「お茶」も効果的

コーヒー以外にも緑茶や紅茶にもカフェインが含まれているので、悪酔いしないためにもお酒を飲んだ後に意識して飲みましょう。

悪酔いや二日酔いを防ぐことで、疑似的にではありますがお酒に強くなることができます。また、胃腸も同様に弱くなっているので消化が悪いものは食べないように!



【4】軽く食事をしてからお酒を飲む

空腹でお酒を飲むと胃腸の負担になるだけでなく、すぐに酔いが回ってしまいます。お酒に強くなるには「何か食べてから飲む」ことがポイント。

アルコール分解酵素を活発にするには軽い断食が必要ですが、飲む直前まで空腹のままでいる必要はありません

胃の中で食べ物が消化されていると、お酒を飲んでもアルコールの分解や消化のスピードが緩やかになり、酔いが回りにくくなるといわれています。何か食べておけば胃の粘膜を保護でき、その日の飲み会でもお酒に強くなることができます。

夜の飲み会は、仕事終わりに空腹で参加する場合もよくあります。お酒を飲む前にちょっとだけ何かを食べておけば、すぐに酔ってしまうことは避けられるのです。

また、お酒を飲んでいる間も比較的消化に時間の掛かるものを最初に食べるようにしましょう。乳製品は胃を保護する働きがありますので、お酒を飲む前に乳製品であるチーズを食べると酔いに対して効果があるとされています。

【5】お酒を飲む回数を増やす

お酒に強くなるには飲む回数を増やしてアルコール分解酵素の働きを鍛える方法もあります。

お酒をあまり飲めない人も、少しづつ飲めるように家で練習をしましょう。ある程度体を慣らしておく方が、お酒への耐性も向上するというわけです。

飲む量は少なくても十分です。体にアルコールを吸収させて分解するまでの一連の流れを、体に覚えさせることが目的です。継続して飲酒するとミクロゾームエタノール酸化酵素と呼ばれる酵素が活発になり、アルコールの分解の手助けになるといわれています。

ただ、この酵素による助力も微々たるものと考えておきましょう。お酒の飲み過ぎは体調を崩す原因になりますので、体の具合が悪い時は無理をしないでください。アルコール度数の低いお酒から始めてみましょう。

【6】ストレートでお酒を飲まない

ウイスキーなどのお酒はアルコール度数が高く、ストレートで飲むとお酒が体に回りやすくなります。少量でもすぐに酔ってしまうため、お酒に強くなるには強いお酒を避けてカクテルなどのミックスタイプを飲むのが良いでしょう。

もしストレートのお酒を飲む場合は、必ず一緒にジュースや炭酸水、水(チェイサー)を飲むことがオススメ。ストレートで飲む少量のお酒は悪酔いする可能性が高く、必ず飲んでいるお酒の特徴を知っておくことが必要です。

ビールは度数が低いタイプを選び、ワインなども飲んでいる間は他のソフトドリンクやジュースと一緒に飲みましょう。お酒に強い人であっても、ストレートはすぐに酔いが回りますので、長く酒宴の席を楽しみたいならばロックで飲むのはほどほどにしましょう。



【7】こまめに水分補給をする

お酒に強くなるには、飲む前に水を飲むことが重要です。水はアルコールの分解を助ける働きがありますので、飲み会の前には必ず水分補給をしましょう。

アルコールの副産物である「アセトアルデヒド」を分解するためには水分は不可欠なので、飲んでいる間も水分補給を忘れないようにしてください。

水を飲む時はゆっくり時間をかけてください。そうすればお酒を飲む時間も減るので、早いペースでの飲酒を回避できます。

水分補給は体のデトックス効果も高くなりますので、日頃から飲酒の習慣がある方も、なるべく飲む前後や間にも水分をこまめを摂取しましょう。

厚労省もこまめな水分補給を推進

厚労省では、「健康のため水を飲もう」といった運動を行っています。水分が不足すると、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞などのリスクも高まります。アルコールは利尿作用がありますので、意識して水分を摂取する必要があるのです。

健康のために水を飲もう

【8】飲むスピードを一定にする

お酒を飲むスピードは人それぞれですが、飲み会などのシチュエーションではついつい他の人のペースと一緒になりがちです。お酒に弱い人はアルコール成分の分解機能が弱いため、大量に継続してお酒を飲むと悪酔いする可能性があります。

回避するためには、どんな状況でも飲むペースを一定にすること。肝臓でアルコール成分が分解されるには1時間程度かかるといわれています。そのため、お酒に強くなるには1時間に1杯だけにすることが望ましいのです。そうすれば一気に体にアルコールが回る心配もありませんし、ゆっくりお酒を楽しめます。

お酒を大量に飲んでしまうとお金もかかります。今日の飲み代はいくらまでと設定しておけば経済面からも飲酒量を調整しやすくなります。

【9】お酒の前に牛乳を飲む

定番の方法ではありますが、お酒を飲む前に牛乳をグラス1杯飲みましょう。乳製品は胃の粘膜を保護してアルコール成分の吸収を抑制する効果があります。炭酸系のアルコールは粘膜を壊しやすいため、牛乳を飲む場合はウイスキーやワインなどがオススメ。

日頃から牛乳を飲んでいると胃の粘膜が強化されるので、お酒にも徐々に強くなる効果が期待できます。飲む前の牛乳は、胃の中をコーティングする働きが優れており、アルコールが消化分解されるまでに時間がかかるので、一気に酔ってしまうこともありません。

飲み会が毎晩続いている方にもおすすめですが、牛乳に弱い体質の人もいるのでその点のみは注意しましょう。



【10】お酒の前にウコンを飲む

飲み会の前に飲む酔い止めとしてポピュラーなのが「ウコン」です。

ウコンは漢方薬にも含まれるものであり、お酒にも効果があります。ただ、ウコンには鉄分が豊富に含まれているため、鉄分を過剰に摂取すると胃腸や肝臓にダメージを与えます。人によっては吐き気や嘔吐、下痢といった症状が出る場合もあります。

特に、肝臓に何らかの疾患がある人は摂取を控え、医師に相談しましょう。ウコンは「二日酔い防止」や「酔い冷まし」のための薬ではなく、あくまで「健康食品」であるという認識を持っておき、お酒に強くなれる万能薬という考えは捨てましょう。

ウコンの過剰摂取注意

何ごとも、適度な摂取量というものがあります。お酒を飲む前に1本程度にしておき、普段からお酒に強くなろうと飲み過ぎるのはやめましょう。また、肝細胞を癒すビタミン/ミネラル類も合わせて摂取するようにしましょう。

【11】シジミ汁やオルニチンサプリを摂取する

お酒による二日酔いに効果があるとCMなどでも人気なのが「オルニチン」を含んだ「シジミ」です。シジミには成分として「タウリン」や「ビタミンB12」などが含まれており、これらはお酒に強くなるために必須の肝臓機能をサポートしてくれます。

ただ、お酒を飲んだ後の肝臓は疲れきっており、通常通りの働きをしているわけではありません。なので、疲れ切った肝臓に有効成分を与えても効果はあまり期待できません。シジミ汁やサプリメントも極力お酒を飲む前に摂取するようにしましょう。

また、シジミ汁にも「鉄分」が豊富に含まれています。摂りすぎは体に良くないので、お酒に強くなるためとはいえバランスを考えましょう。

まとめ

これまでに説明した「お酒に強くなる方法」をタイムライン形式でまとめましたので、時間に合わせて対処してみましょう。

お酒に強くなる方法

お酒の強い弱い、飲める飲めないは「体質」によります。しかし「アルハラ」の現場ではそういったことは関係ないような雰囲気があります。

飲めない人は飲めないので、そのことは事前に話しましょう。その時にパッチテストの結果なども伝えられると信頼性が増します。

急性アルコール中毒などを起こしては元も子もありません。パッチテストでお酒は飲めるという結果が出た場合でも、急にお酒がたくさん飲めるわけではありませんし「お酒に強い」わけでもありません。事前に防衛効果のあるものを飲むか、飲酒量を制限するなどの対処をしましょう。

絶対にお酒に強くなる方法はありませんが、事前の準備や当日の対応でうまく体調管理を行うことはできるのです。

必ずしも「お酒を飲む」ことが重要ではない

会社の付き合いで酒宴の席に行く場合も「飲むこと」が必ずしも大事なわけではありません。その場に「出席している」ことが一番大事なのです。「アルハラ」のような行為を受けそうになったら丁重にお断りしましょう。

  • 「ちょっと飲みすぎでテンション高すぎますよ」
  • 「それほどお酒が得意じゃないので、これ以上は厳しいです」
  • 「アル中とかなったらまずいですよ」

など、飲めと言われても「体質であまり飲めません。でも楽しいですよ!」というようにかわしましょう。雰囲気が変わってきたらフラっと席から外れるなど対処法はいろいろとあります。

そもそも「アルハラ」は特定の人が行うケースが多く、たいていの場合「酒癖が悪い人」です。飲み会の席ではそういった「アルハラ予備軍」からは距離を置くようにするか、上司に「アルハラ」のことを伝えておくことも重要です。

仕事と同じように、以下のようなリスクへの準備を行いましょう。

  • いかに「アルハラ」というトラブルを未然に抑えるか?
  • 「アルハラ」が発生した時にどう対処するか?