【就職体験談】20代のニートさんが決意を固めて就職した実践記

20代のニートさんたちの就職体験談

働いたら負けなんて言葉が流行ったニート全盛期に比べて、現在は「仕事あまり」の時代とも言われています。

管理人である私も、31歳で会社を辞めてからしばらくはフリーター(ほぼニート?)を約9ヶ月間経験しています。馬車馬のように働いた後にしばらくの空白期間があると、恐ろしいほどのスピードで就労意欲が無くなっていきます。

幸いにもやりたいこともあったのと、両親への申し訳なさから再度就職を果たしましたが、ニート状態を経験して休憩できたのも良かったとは思っています。

今回は、20代でニート状態だった人たちの就職体験談を紹介します。学生からそのままニート状態に人もいれば、一度は就職をした人もいます。彼らの体験談を参考に、今ニート状態にある人は、何らかのお仕事をはじめてみてはいかがでしょうか?




退職後ダラダラしてしまったK.Kさん


前職を退職して、次の就職も決めずにダラダラとスマホゲームをしながら過ごしていました。「このままではダメだ!」と思ったので就職活動を始めました。また貯金もしていなかったので、お金が必要になったことも就職しようと思った理由です。

金属加工業に就職

金属加工などの製造業に内定しました。具体的には、自動車の部品やその他の精密機器の部品を製造加工しています。また、事務作業も兼務しています。

働いてみての感想

1年ぶりの仕事だったので、はじめのうちは朝起きるのに苦労しました。体がだるくて精神的に大変な思いをしました。ただ徐々に体力的には慣れていきました。

正直にニートであったことを面接で伝えた

面接時の質問と回答
Q1.履歴書に書かれている空白期間は何をしていましたか?
A1.正直に働いていなかったことを言いました。(そこまで嫌な顔をされなかったので良かったです。)

Q2.製造業を志望した理由は?
A2.以前から「モノづくり」というものに興味があって、学生時代にも工作をやっていました。

Q3.希望の月収はありますか?
A3.求人票に記載されていた額面で大丈夫です。

就職活動経験はあったので比較的スムーズに活動できた

応募企業の面接官から質問されることを想定して何度も模擬練習をしました。また履歴書を丁寧な文字で書くなど基本的なところにも気をつけてました。




長年追い掛けていた夢に区切りをつけたK.Oさん


長年ミュージシャンを目指して音楽活動をしていたのですが年齢も20代後半になるので、夢をあきらめて就職の道へ進みました。

建築系の仕事に就職

家の内装業で、大工工事が終わった新築戸建てや店舗へ行き、ボードの下地をパテで調整して壁を平らにしてから壁紙を貼っていく仕事です。

働いてみての感想

職人業なので初めは覚えることがたくさんあって大変でしたが、仕事を覚えていくうちにやりがいのある仕事だと思いました。

働く意欲についての質問が多かった面接

面接時の質問と回答
Q1.高所作業になりますが、高いところは大丈夫ですか?
A1.高いところはあまり得意ではないですが、慣れれば平気になってくるという話を聞いたことがあるのでなれるように努力します。

Q2.朝早く集合してから現場へ行く場合と直接朝早く現場へ行ったりするのは平気ですか?
A2.普段から朝早く起きるようにしてますし、全く問題ありません。

Q3.仕事をやる気はありますか?
A3.やる気に関しては、実際に仕事を見てもらえればきっとわかってもらえます。

仕事に向けての準備をしっかりした

採用面接の1週間前などは特に体調管理をしっかりして、寝不足にならないようにしていました。また食べるものにも気をつけていました。また、体力作りをしっかりしないといけないと思ったのでランニングや筋トレを始めました。




30歳間近になってニートの危機感を感じたR.Yさん


「30歳を過ぎると就職するのが難しくなる」とサイトの口コミや家族・友人から散々聞かされていて、30歳が近づいて将来にかなりの不安を覚えたため就職を決意しました。親が定年になったのも決断した理由の一つです。

製造系の仕事に就職

就職先は工場内で行う鉄道部品修繕の請負業務。大手鉄道会社の鉄道修繕基地にある工場内部にて勤務。簡単な掃除やネジの取り外しからヤスリによる調整までありましたが、全て単純作業です。

大手企業関連だったので研修も充実

大手鉄道会社の工場内勤務だったので、請負の中途採用でも労災の教育が徹底していたので、社会経験が少ない自分にはありがたかった。労働環境も割りと良い方。(ただし人間関係はやや体育会系だったので、苦労した)

過去ではなく今後を前向きに語った面接

面接時の質問と回答
Q1.ブランクが長いけど、仕事に対してどう考えていますか?
A1.生きていくために必要なことですが、嫌々働くわけではなく、真面目に誠実に働きたいと思っています。

Q2.社会経験が少ないですが、担当してもらう業務は責任が重たい場所です。大丈夫ですか?
A2.就職すると覚悟を決めたときに、出来る限り仕事と責任に向き合おうと決めました。不安はありますが、責任を持って働きます。

Q3.重たいものを運んだり、夏は暑かったりするので、体力もいるけど不安はないですか?
A3.就職すると決めたときに、体を動かすようにしていたので大丈夫です。具体的にはジョギングを毎日朝夜1時間ずつの計2時間していました。

ニートで懸念される「就労意欲の無さ」を払拭する行動をした

直接関係はありませんでしたが、資格を取ることで何もしていなかったとは思われないようにしました。就労意欲のアピールのために就職活動中にバイトを短期間でもしていました。

また、公共職業訓練に行って申し込みだけでもするようにし、模擬面接などの面接の準備はしっかりと行いました。




四六時中ゲーム三昧のニート状態だったY.Kさん


このままじゃ歩けなくなるんじゃないかと思うくらい筋肉が落ち、ふくらはぎに至っては触るとふわふわの状態でした。コンビニ以外、外に出る事はなくゲームをしていました。

飲食系に就職

誰でも知ってるデリバリーのピザ屋に就職しました。配達や調理に加えて、電話対応などを行なっていました。月に一度はお店の中で会議があります。

働くことの充実感を得られた

働き始めは身体がだるくてしょうがなかったです。でも家にいて不安な毎日より何倍もよかったです。達成感みたいなものもあり、夜もよく眠れました。

ニートであったことを心配された採用面接

面接時の質問と回答
Q1.お客さんと触れ合う機会が多いですが、人と関わる事は好きですか?
A1.大好きです。1人でも多くのお客様に喜んで頂きたいです。

Q2.空白の2年間は何をして過ごしていましたか?
A2.正直に申しますとなにもしていません。

Q3.自分に自信がありますか?
A3.自分に自信はありません。この質問に自信がありますと答えられる人間になることが目標です。

自分の現状を踏まえて求人を絞った

まず、体もあまり動かせないほど衰えていたので筋トレです。資格も何も無かったので、資格不問、体力のある方向けというところに就職するのを目指していました。




短大卒業後にニート状態だったI.Aさん


自分でも働けそうな仕事を知人が紹介してくれました。ニート歴が長かったので働けるか心配でしたが、就職先の社長も私の状況を理解してくれていたので就職しようと思いました。

介護系の仕事に従事

就職したのは訪問介護施設の事務です。最初は事務だけの作業でしたが少ししてから介護士の資格を取り現場にも出るようになりました。

資格も取得して仕事のレベルを上げるほどになった

面接の際に介護士の資格を取って現場にも出るように言われた時は戸惑いましたが、資格を取得して業務を行ってみて、今はお年寄りと話すことにも慣れて充実しています。

内定前提で今後のことを確認された面接

面接時の質問と回答
Q1.なぜこの業界を志望したのですか?
A1.様々な求人を見ていて、介護系の仕事に興味が湧いたからです。

Q2.最初は事務の仕事から始まって慣れてきたら介護士の資格を取って欲しいです。
A2.介護のお仕事までできるかわかりませんが、頑張って資格を取ります。

Q3.出来るなら二種免許も取って介護タクシーも乗務して欲しい。
A3.車自体の運転もあまり慣れておらず、やれるかどうか不安がありますが頑張ってみます。

苦手なところを絶えて就職活動を行なった

人と話す事が苦手でしたが、面接などで良い印象を持ってもらいたくて頑張って笑顔で話ができるように心掛けました。




音楽活動に打ち込んでニートだったA.Tさん


短大を卒業してから音楽活動に取り組んでいましたが、両親が病気をきっかけに思うように働けなくなり、生活が苦しくなったので自分が力になれれば良いと思ったから。

町工場に就職決定

機械用刃物研磨工場(個人経営の町工場)の事務員で主に納品書や帳簿を担当していた。また運転免許がなかったので納品先が近所の場合自転車で納品を行っていた。

就職先は働きやすいところ

個人経営で社長の家族3人と私を含めた4人だったので家族の様な感じで働けた事が良かった。わからないことも親身に教えてくれたのでとても働きやすかった。

面接ではニートだった理由はやはり聞かれた

面接時の質問と回答
Q1.なぜ工業系の事務を選んだのですか?
A1.機械にも興味があったので、事務をしながら機械技術を身に付けたかった。

Q2.今まではなぜニートをしていたのですか?
A2.自分の夢である音楽活動をするためです。

Q3.事務でも接客や応対があるが問題ありませんか?
A3.対人に関して接客業のアルバイト経験があるので自信があります。

企業・業界調査を中心に行った

各企業がどのような人材を求めているのかを知るために経済紙を読んだり実際に様々な社会見学をして就職への準備をした。




大学卒業後に仕送りのみで生活していたJ.Kさん


親からの仕送りで生活していましたが、やはりこれではまずいと思ったために就職活動を始めました。また、同年代の人が働いている様子を見ているうちに焦りが出てきた事も理由の1つです。

就職は建築系業界

建設会社に就職し、現場監督の補助という形で文字通り監督の補助を行っています。また各種職人の手元作業に従事しています。

働いてから自分に自信が持てるようになった

単純ではありますが、充実感があり、何をしても後ろめたさのようがものが無くなりました。やはり自分で稼ぐという事が自信にも繋がったのだと思います。

面接は一般的な質問がメインだった

面接時の質問と回答
Q1.働いていない空白期間は何をしていましたか?
A1.空白期間については正直に何もしていなかったと答えました。

Q2.当社を志望した理由はなんですか?
A2.建設系の仕事に以前から興味を抱いていたためと答えました。

Q3.就職後はどういった道に進みたいですか?
A3.建築に関連する資格を取得してさらに貢献できるように頑張りたいと答えました。

相手にきちんと伝える事に注力した

細かい就職のテクニックよりも、きちんと自分の意見を整理して伝えられるように準備しました。またその内容が具体的であるように意識しました。




高卒後の親のスネをかじっていたO.Gさん


高校卒業後にダラダラと実家で過ごしていましたが、親に怒鳴られイヤイヤハローワークに行った事が就職活動のきっかけです。仕事を探している間に、仕事にも多くの種類があることがわかって、働くことに興味が湧いてきました。

就職先は製品の組立て業

ATMの部品を組み立てる職で手作業で部品を組み立てるのですが、ドライバーを使ってネジや接着剤等を用いて部品を1個ずつ付け合わせる作業です。

働くうちに向上心が湧いてきた

手が汚れたり、わからないことばかりですぐに嫌になりましたが、続けていくうちに作業に慣れて、最終的には自分の中でスピードや効率的に作業する方法を求めるようになってきました。

働くことがどういうことか質問された面接

面接時の質問と回答
Q1.学校卒業から空白の時間何をしていましたか?
A1.正直にニートをしていたことを伝えました。

Q2.自己啓発的な取り組みは何をしてきましたか?
A2.コンピュータ関係が好きなので、プログラミングなどを自分で勉強していました。

Q3.仕事をしてお金を得るというのはどういうことだと思いますか?
A3.お金を得るためには、まずは会社に利益をもたらさなければいけないと思います。

準備したこと

まずはニート期間中には実家に引きこもっていて人とコミュニケーションを取っていなかったため、面接時のイメージトレーニングをしました。また、ハローワークで興味のある仕事については、スマホでかなり企業の情報を調べてから、受ける会社の応募をしました。




高校を中退してからニート状態だったE.Yさん


就職を決意したきっかけは、車の免許の取得費用を自分で働いて貯めようと思ったからです。また、そろそろ自分でもどうにかしないといけないと考え始めたからです。

DVDショップのアルバイトを始めた

就職というか、レンタルDVDショップのアルバイトをはじめました。DVDのレンタル、返却業務、返却済のDVDの陳列棚に戻す業務、ゲームや携帯電話の販売業務を行っています。

人と接することが最初のハードル

大変だったし高校を中退してずっとニートだったから人との接し方もよくわからなくて、最初はそこからはじめる感じでした。

面接ではニート期間が長かったのでその点を掘り下げられた

面接時の質問と回答
Q1.高校を中退していますが、なぜ高校を辞めたのか?
A1.高校を辞めたのは通学が遠くてきつかったのと対人関係がうまくいかなかったから。

Q2.なぜこのお店を選んだのですか?
A2.アニメやゲームが好きなので、そういった商品を取り扱っているこの店で働きたいと思いました。

Q3.長い間をニートをしていて、なぜ働こうと思ったのですか?
A3.免許の取得費用を自分で働いて貯めたいからです。

Q4.趣味や好きなことはなんですか?
A4.アニメを見ること、ゲームをすること、漫画を読むこと、音楽を聴くこと、パソコンをいじることなどと答えました。

就職支援を利用しながらの就職活動

働いた経験自体がないので、自分で調べて足りない情報はハローワークにいって調べたり、サポートステーション(若い人の就職の支援などをしてくれる所)などに行ってどうしたらいいか相談しました。




半年ほどのニート期間を経て就職したK.Wさん


高校卒業後は進学や就職はせずに実家で過ごしていました。お小遣いが欲しくなったのですが、家が裕福ではなくて働く以外に方法がなかったためやむなく働くことを決意しました。

CD販売店に勤務

CD店で店頭での接客販売や電話応対、受発注業務や伝票記入などを行いました。CD以外に音楽関連の商品も扱っていました。

給料をもらえるのは素直に嬉しい

毎日が忙しくて残業もあり、給料はそれほど高くもありませんが、自分のお金が手に入るのでニートよりは快適です。

終始和やかだった採用面接

面接時の質問と回答
Q1.空白の期間はなにをしていましたか?
A1.運転免許を取得するため自動車学校に通っていました。

Q2.働くのは好きですか?
A2.働くことは大人になる上で当然のことですし、好きです。

Q3.職場までの通勤ルートと、バスでの所要時間はどれくらいですか?
A3.通勤に関わる情報をありのままに伝えました。

就職活動で準備したこと

履歴書をしっかりと丁寧に書いたくらいで特に何も用意しませんでした。ただ、もう少し資格をとったりするべきだったなと思ってます。




やりたい仕事が見つけきれずにニートだったM.Bさん


高校卒業以降は実家でちょくちょくバイトをしながら過ごしていましたが、金銭に困ったのはもちろん、家族や周りにも色々言われていました。そんな中で、自分がやりたいこと就きたい仕事が見つかったため、就職を決意しました。

就職先は介護職

介護職です。認知症をお持ちの方が20人ほどいるグループホームで、三交替で利用者さんの身体のけあや、生活の介助を行っています。

やりたい事でも辛くなったが今は充実している

慣れるまでは大変でした。しかし、仕事をやっていくうちに利用者ともコミュニケーションを取れるようになっていきました。

大変な時もたくさんありましたが、楽しいことはもちろん、利用者さんから学ぶこともたくさんあるので、この仕事についてよかったと心から思いました。

面接では仕事をやりたい熱意を伝えた

面接時の質問と回答
Q1.働いてなかった期間は、なぜ働かなかったのか?どうしていたのか?
A1.働けなかった理由を正直に話し、今後どう頑張っていくかを話しました。

Q2.なぜこの仕事をしたいと思ったのか?
A2.直接的に困っている人の役に立つ仕事がしたいと思ったからです。

Q3.大変な仕事だけど覚悟できてるか?
A3.人に携わる仕事がしたいと心に決めていますので頑張ります。

衰えていた人と接する力を磨いた

就職自体の準備というよりも、コミュニケーション力を磨くことに注力しました。ニートで働いていなかった期間があったため、コミュニケーションを取るのが苦手になっていたので、積極的に外に出て人と話したり接することを意識して行いました。




祖父の他界をきっかけにニートを脱したY.Oさん


高校を出てから、特に就きたい仕事もなくニート生活を送っていましたが、祖父が他界したことがきっかけとなり、私ももっと一生懸命生きなければという気持ちになりました。

介護系の職業に就職

病院の介護職に就きました。お年寄りの身体介護や、食事の配膳にベッドメイキング、病気で入院している方の検査案内などを行っていました。

辛いこともあるが喜びもある仕事

介護の現場は体力面もハードでしたが、それ以上に精神的に辛いことも多くありました。親しくなった患者様がお亡くなりになる事もあったので、本当に辛いです。

ですが同時に元気になり自宅へ戻られる患者様もいるので、この職に就く喜びを感じることもできます。

事前準備で上手く思いを伝えられた採用面接

面接時の質問と回答
Q1.自分が今まで生きてきて最も幸せに感じたことは何ですか?
A1.幸せだったことは、祖父が生前中に家族旅行ができて思い出を作ることができたことです。

Q2.自分自身の長所と短所は何ですか?
A2.長所短所は正直に明るく活発な性格で物怖じしない、短所は飽きっぽい所です。

Q3.どうしてこの仕事を選んだのですか?
A3.仕事を選んだ理由は祖父、祖母に大事に育ててもらったので、自分もお年寄りに対し一生懸命お手伝いさせていただきたいと話しました。

業界調査や面接対策を集中的に行なった

介護に関する本を書店や図書館で数冊読んで勉強をしました。あとは面接の受け答えがしっかりできるように、質問事項を自分でいくつか考えて鏡に向かって答える練習をしました。




まとめ:ニート状態に区切りをつけて就職

ニート状態であったとしても、ほとんどの人は生活困窮や周囲の環境の変化など、ちょっとしたきっかけで就労意欲が否が応でも湧いてくることがあります。それが20代などの若い頃ならばいいのですが、30代などまで引っ張ってしまうと、就職できる仕事にも制限が出始めます。

人間は行動をはじめると、ゆっくりではあっても次第にエンジンが掛かってくるものです。一度思い腰を上げて働いてみるのはいかがでしょうか?

就職活動時には、ニート(もしくはフリーター)状態だったことは履歴書の経歴でわかります。体験談の多くの人が実際に面接でも確認されていますので、正直にでもいいので理由を語りましょう。

大切なのは「過去」ではなく「今後(未来)」です。面接まで進むことができたならば、相手はあなたに興味を持ってくれています。「今後」についてしっかりと語れるように準備をしましょう。