仕事を選ぶ際には「この業界には未来はあるのか?」と悩むこともあるでしょう。

公務員などの「国に従事して行う仕事」は、国が無くならない限りは存続します。ただ、サービス業や製造業などの民間企業は永久にあるとは限らず、5年も経たずになくなることもあり得ます。

また、その時の流行り廃(すた)りによって業績が大きく崩れていくなんてことも… 時代の流れによって衰退している業界もありますが、逆にこれから先の将来も安定していたり、さらに大きく成長する可能性のある業界や業種もあります。

ここでは、これから先も将来性のある業界・業種について紹介します。また、参考として2013年に『現代ビジネス』で掲載された「2020年になくなる仕事」についても紹介します。




住宅リフォーム業界


不動産関係の仕事は経済により左右されやすいため、良い時と悪い時の波があります。最近ではマイホームの購入も月々のローンが家賃なみといったうれしい物件も多く、近年では30代など若い年齢層でも住宅購入者が増えています。

そんな中注目されているのが住宅リフォーム業界。住宅購入層は若年齢化しており、情報入手媒体はネットがメインになっています。そのためリフォームに関する情報も入りやすく、住み替えをするよりもリフォームをして一生住み続けようと思う人が増えています。

実際に、政府も住宅ストックは今後も確保していくことを予定しており、内装はもちろん耐震補強などの安全性向上や省エネ化などのリフォームが必要となっていきます。

市場の拡大も継続中

日本の将来は少子高齢化になり、新築分譲よりもリフォームが今後の課題になります。野村総研でもリフォーム市場は2030年まで6-7兆円程度を維持するとされています。

大手の住宅販売会社もリフォーム事業に参入するなど、将来性がとても高い業界の一つ。リフォームでは以下のようなことを行います。

  • 家の外壁などのエクステリア
  • キッチンなどのインテリア
  • 設備交換や耐震補強

家が古くなったら住み替えという発想ではなく、リフォームで費用を抑えながら、効率的に長く家を大切にしたいと考える人も増えているわけです。




 

広告代理店


バブル時代は広告代理店は高額収入の職業として人気がありました。しかしそれはひと昔前だけのことでなく、現在も将来性が高い業界として注目されています。

広告代理店は、消費者に対してサービスや商品をアピールする仕事。媒体となるテレビCM、新聞、雑誌をはじめ、今ではネット広告が増えています。広告代理店の仕事の一例は以下の通りです。

  • 営業職(広告主、掲載企業向け)
  • コピーやデザインなどの制作業務
  • 広告の戦略を考えるマーケティング業務
  • キャンペーンの企画

メディアとの関連性も高いため、とても華やかな業界としても人気があります。ただ、仕事は時間が不規則で休みが少ないなど、徹夜で働く人も少なくありません。

とくに伸びているのはネット系広告代理店

2007年以降はテレビ広告が衰退を始めており、インターネット広告代理事業を始めた企業も多く、媒体がテレビからネットへと移り変わりつつあり、市場が拡大していることは既に体感しているでしょう。

『平成29年の経済産業省:特定サービス産業実態調査』においても、「広告業」は1事業所(企業)あたりの売上高でトップとなっています。

クライアントにしてみると、広告掲載費が新聞やテレビに比べるとネットのほうが断然安いことは魅力的です。SNSなどの新たな発信ツールにより発展途上にあるインターネット広告業界。
様々な業界に精通できることもあり、経験を活かして個人代理店も増加するでしょう。IT社会の発展とともに動向を注意したい業界です。

コンサルティングファームの買収が進んでもいる側面も

広告代理店も現在は、M&Aで買収されるケースも増えています。IBMによる広告代理店買収などが一例であり、純粋な「広告代理店業」のみで残っていく企業は減少する可能性もあります。

とはいえ「広告」がなくなることは考え難いのも事実。今後変化が多い業界とはなりますが、ITなどの最新技術とも関連性を深めていくことでさらなる成長も期待できます。




介護系業界


高齢化が進む日本では介護系の業界は間違いなく将来的に安定する仕事の一つです。
介護系といっても職種は様々なものがあります。

  • 介護施設や病院でのヘルパー
  • 健康器具の販売・メンテ
  • 医療機関や養護施設での高齢者ケア

日本の高齢化は今後も数十年続くといわれていますので、近年とても拡大している業界の一つ。高齢になっても、すべての人が老人ホームなどの介護施設で暮らすわけではありません。自宅で介護を受ける方も多く、以下のような仕事も需要が高まります。

  • 高齢者向けの食事デリバリーサービス
  • 移動のための介護タクシー

資格は必要な業種もあるが需要は継続

ヘルパーとして仕事をするには資格が必要になります。ケアマネージャーになると様々な機関での求人も多く、資格取得に向けて頑張っている人も増えています。介護を支えるには直接的な介護以外のサポート的な職業も必要になるのです。

今後は子供が少なくなるため、親が高齢になっても自宅で介護できない家族も増えます。介護サービス業界は高齢者の次の人生のスタートの場所にもなる重要な業界です。

将来性があり需要が続くと期待される介護系の仕事。お年寄りのケアをしたい方や、自分の家族のためにも資格を取りたい方などにおすすめ。今後の日本では大きなビジネスチャンスとなる業界です。
介護関係職の有効求人倍率も増加しており、この傾向はこの先も継続するでしょう。

資格についての詳細:社会福祉振興・試験センター




IT関連事業


IT業界は近年も注目され続けている業界です。AIの進化もあって、その技術をいかに既存技術に展開するかも重要な課題です。
パソコンだけでなく、スマホやインターネットを通してさらに便利なサービスが世の中に普及してきました。現代の社会では欠かせないツールであり、IT業界は今後も将来性がある業界の筆頭です。

また、未開発の国でのネット普及など、世界的にも市場はまだまだ拡大できる期待があります。スマホ人気が続くなか、身近なものとしてはアプリの開発の仕事があります。とても便利なアプリですが、現在ではすでに古くなり使いずらいアプリも増えています。

AIの進化など変化が激しい業界

IT業界は古いものを常に新しくする必要もあり、需要がいつまでも続く可能性があります。様々な市場に参入しながら、ネットを活用した技術やサービスが今後も期待されます。

アップルやマイクロソフトといったハード系の関連企業をはじめ、ソフトやサービス系の業界も将来的に需要が減らない仕事の一つです。

ITエンジニアの転職市場は活況ながら人手不足

IT業界の中でも、システムエンジニア(SE)系の仕事は転職市場でも活況です。とくに、個人の努力や環境も重要なファクターである技術スキルを積んだ人は重宝される傾向にあります。

ただ、IT業界の人材不足も顕著になっており、技術者の高齢化も懸念されています。IT技術者の育成や就職支援も重要な課題なのです。

IT業界は可能性を拡げやすい業界なので、将来性も安心できます。パソコンを使うことはごく当たり前。さらに専門的な知識を身に着ければ、IT業界で活躍できる場はかなり拡いのです。

未経験でもオンライン学習でスキルを磨けるようになった

IT系の業務にはプログラミング以外にも、「デザイン」や「マーケティング」「ディレクター」など様々な業務があります。今ではチューター制のネットスクールもあり、未経験でもIT系の一連の仕事の流れを経験してスキルを習得することもできます。

その中でも「Tech Academy」は、講座が豊富に選択でき、1週間の無料スクール体験でIT業務を経験できるので人気です。

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また、「TECH::CAMP」のように、未経験者向けの対面式スクールもあり、オンライン説明会で気軽にカリキュラムの確認をすることもできます。

2020年からはプログラミングが小学校の必修科目になる

日本のIT技術レベルが衰退しないために、小学校からプログラミング授業が必修となります。子どもの頃からプログラミングに触れることによって、IT系の職業に興味を持つ人も増えていくでしょう。

子どもの頃の興味・好奇心の爆発力の凄まじさはご存知の通りで、高校・大学に行かなくてもIT系の開発を生業とする人も増えるかもしれません。

モノづくり研究・開発職


AIが進化するといっても、人の生活を便利にする新たなモノを創りだすには人間の力が必要です。特にモノづくりの研究・開発職は、「人間が求める便利さ」を追求し、市場ニーズの実現や新たなシーズを提供するためにトライアンドエラーを繰り返します。

研究や開発を行う上でAIの技術を利用することはありますが、AI自体がモノをイチから作り出すのは困難です。人間の考えを全て理解することが難しいことと、何よりもAIに全てを研究・開発させるための設備導入となると、一企業で賄(まかな)えるわけもなく現実的ではありません。

人間が求めるものは常に変化しています。その流れを汲みながら新しい価値を提供する「研究・開発職」は今後も必須の職種です。

設備技師(電気、機械、通信など)


日本が抱えている問題は人間の高齢化だけではありません。今、設備の高齢化も深刻な問題となっています。

  • 水道管
  • 線路
  • 橋・道路・トンネル
  • 電柱・電線

いずれの設備も高度経済成長の時代に集中的に建設されたモノです。使用している素材自体の寿命はもちろん、置かれてきた環境によっても劣化速度は変わります。

近年では地震などの自然災害の影響も深刻で、ライフインフラ系の設備は改善・改修が急務です。そのためには、それらの設備に関わる以下のような知識を持つ技術者は不可欠です。

  • 素材
  • 電気電子
  • 通信
  • 電柱・電線

設備業務というと地味に感じますが、単純に修理・修繕をするだけでなく、耐久性の向上や機能向上など設備のレベルアップに関する仕事など、幅広く深い業務が可能です。




士業


士業とは経理士や弁護士、司法書士などの資格保持者ができる仕事。これらの業界は専門的な知識が必要になり、世の中に企業が存在する限りは需要がなくなりません。士業は場所や時を変えても必要になる業界。そのため安定度が高く給与面でも優遇されている点が魅力。

士業には弁護士、弁理士、税理士をはじめ社会保険労務士や土地家屋調査士など多種多様な職種があります。法律事務所などに勤務するパターンや独立して開業することも可能です。

独立しやすいのも魅力の一つ

独立して仕事を始めれば、リストラや会社の倒産の不安もありません。定年を気にせず働ける点も、日本の将来には大変ありがたいことです。「裁判もAI化」などと噂されますが、法律問題はシステマチックに裁けるものではありません。

士業は場所によって供給過多にもなっており、需要と供給のバランスが悪い職種もあります。士業を目指すならば、地域やライバル状況の把握など、プランありきでスタートしたほうが安心です。

また、士業は幅広い対応力も期待されています。弁護士の場合は、事件や犯罪だけでなく、以下のようなことにも精通しているほうが仕事量も安定するといわれています。

  • 家庭内のトラブル(不倫など)
  • 金銭問題(債務整理など)
  • 交通事故示談
  • 労働問題(残業未払い、退職交渉など)

どの領域で自分の力を発揮し続けられるのか? その職種の将来性をしっかり見極めることも大切なポイントです。

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2020年にはなくなると噂されてる仕事(『現代ビジネス』抜粋)

2013年に『現代ビジネス』で紹介されていた『ロボット時代に「生き残る会社」「なくなる仕事」~2020年の日本を大予測!』によると、以下のような仕事が2020年にはなくなるとされていました。

2019年の現在「それはないだろう」というものもありますが、一応列挙します。

  • 電車の運転士・車掌
  • レジ係
  • 通訳、速記・ワープロ入力
  • プログラマー
  • 新聞配達員
  • 郵便配達員
  • レンタルビデオ
  • ガソリンスタンド
  • 高速道路の料金徴収業務
  • 仲卸業者
  • 小規模農家、兼業農家
  • 大手電力会社
  • 自然エネルギー関連
  • 参議院議員
  • 専業主婦
  • 日本人の取締役
  • 中間管理職
  • 受付・案内業務
  • 一般事務・秘書
  • オペレーター、コールセンター
  • 訪問型営業
  • 金型職人
  • 倉庫作業員、工場労働者
  • プリンター関連
  • 証券・不動産ブローカー
  • ヘッジファンドマネージャー
  • 証券アナリスト、FP
  • 生保レディ
  • 教員
  • 交番の警察官
共通しているのは「AI化」「少子高齢化」「外国人労働者の流入」「ペーパーレス社会」といったところです。ただ、システムの大幅な変更にはお金や法整備が必要です。

とくに「生命に関わる」「対人サービス」といった事業のAI化はすんなりとは進まないでしょう。また、雇用がない限り人間が生きていくのは現実問題不可能です。

ただ、2020年とは言わないまでも将来的に無くならないとも限りません。先のことを過度に不安がらず、こういった可能性を受け止めた上で、自分なりの働く「軸」を考えて準備することも仕事の将来性には重要です。

まとめ

将来性がある業界について述べてきましたが、共通しているのはやはり今後の世の中の流れに沿うものがほとんどです。

  • 高齢化社会
  • グローバル化
  • デジタル・IT化
  • 海外からの労働力の流入

こういった様々な変化があり、日本の場合は「少子化」や「高齢化」も対応を迫られる課題です。「人」に関わる問題を解決するサービスは強く、これから益々需要が伸びていくでしょう。

IT系は、AIの活用などデジタル化による世の中の利便性向上が計られ続けるため、スキルを持っている人間はさらにレベルの高い業務を行うことができます。

士業などの法律系の資格業務は根強い状況に変わりありません。利便性の向上に伴って新たなサービスやシステムの利用が進むと、今までにないような問題も発生することになるからです。
そういったトラブルの対応には専門家の知識やサポートは必須ですので、まだまだ将来性のある業界と言えます。