「VPI職業興味検査」で仕事への興味関心を測定したらキャリア相談まで行おう!

「VPI職業興味検査」は、職業への適性を測るために行われるフォーマル・アセスメントの一つです。高校生や大学生で就職前に受けたことがある人もいるかもしれません。

「VPI職業興味検査」は就職ガイダンスやセミナーでよく行われますが、公的機関である「ハローワーク(公共職業安定所)」でも無料で受験することができます。
ここでは「VPI職業興味検査」についての説明と、活用法について紹介します。

VPI職業興味検査とは?

「VPI職業興味検査」とは、160の具体的な職業に対する興味・関心の強さを測定するためのフォーマル・アセスメントです。キャリア心理学で有名なホランド博士が開発した「職業興味検査」を、雇用問題研究会が日本版に翻訳したものになります。

ホランド博士が定義した「6つのホランド・タイプ」は、現代キャリア論であらゆるシーンで使われています。この6つの職業興味領域に対して興味・関心の測定を行い、5つの心理的な傾向の尺度も測定します。

ただ、定義した以前に比べて、「Youtuber」などの新たな仕事が誕生していることもあり、「160の具体的な職業」が、必ずしも発明された当時の実態に一致していないという問題もあります。

テスト結果を見て一人で判断しない!

VPI職業興味検査は、検査結果で興味関心度を測ることはできます。しかし、その結果を個人だけで判断するのはやめましょう。あくまでツールでしかないので、その結果をもとにキャリアコンサルタントなどの専門家に相談することをおすすめします。

ツールの結果のみで仕事を探しても、個人では見つけきれません。具体的な仕事レベルまで落とし込めるように活用すべきです。

VPI職業興味検査で検査するのはどんなこと?

VPI職業興味検査では、職業への「興味領域尺度」と「傾向尺度」を測定しています。それぞれの尺度の詳細は以下の通りです。

興味領域尺度

6つの分野から興味関心が高いジャンルを尺度で示します。

R:現実的

機械などを用いるような仕事「エンジニア」「技能工」「生産ライン」「システムエンジニア」などの職業が該当する。

I:研究的

研究職や調査系の職種など、何かを追求するような仕事を指す。「研究職」「金融商品開発」「リサーチアシスタント」などの職業が該当。

A:芸術的

芸術的な領域の仕事を指します。音楽や美術、文芸といった領域で「タレント業」「演出家」「コピーライター」「出版」「広報」などの職業があります。

S:社会的

人と積極的に関わったり奉仕していくような仕事を指します。「教育関係」「医療・介護系」「公務員」などがあります。

E:企業的

企画系や組織・経営の運営などの仕事が該当します。「営業」「コンサルタント」「経営企画」「人材開発」といった事例があります。

C:慣習的

ある程度仕事の内容や手順が規則的な仕事です。「事務職」「会計士」「税理士」「物流管理」などがあります。

傾向尺度

職業への興味以外の心理的な傾向を尺度で示します。

Co:自己統制傾向

仕事に対して個人的な自己衝動や行為をどれくらいコントロールできているかを判断する。

Mf:男性ー女性傾向

仕事に対してどれほど性別による限界や限定があると判断しているかを示す。

St:地位志向傾向

社会的な名声、地位や権力といった他者からの評価にどれほど関心を持っているかを示す。

Inf:稀有反応傾向

仕事に対して形式的な見方でなく、ユニークな視点で捉えているかを判断する尺度。

Ac:黙従反応傾向

どのくらい多くの仕事に対して興味を持っているかを示す尺度。

VPI職業興味検査の最大の注意点と解決法

「VPI職業興味検査」は、その名の通りあくまで「興味検査」でしかありません。残念ながら興味関心の検査だけでは、いくら興味があっても仕事が合うとは限りません。

「I:研究的な仕事」の適性が高いので「企業の研究職に就きたい!」と思っても、経験や素養がなければ就職や転職はできません。つまり、「VPI職業興味検査」は、仕事への適性項目の中で「スキル」の面が抜けているのです。

したがって、スキル面の適性を補完するようなアセスメントも受験した方がいいのです。そのためには「CPS-J」「GATB」の2つのフォーマルアセスメントが有効です。ただ、これらもあくまで適性の参考にしかなりません。できればテストを受けた後はキャリアコンサルタントに相談をしましょう。

VPI職業興味検査の活用事例

「VPI職業興味検査」では、まず仕事に対する興味を確認します。「RIASEC」の中で特に興味関心が高いところにまず目を向けてみましょう。具体的な仕事を見ながら興味・関心が強いものをピックアップしていくのが一般的です。

例えばすべての職業に対して興味関心が低い場合などは、心理的傾向の尺度を確認してみます。「Co尺度」が高ければ、何らかの衝動を強くコントロールしている可能性があり、自分の中の興味・関心を抑えているのかもしれません。

「Inf尺度」が高ければ、物事をユニークに捉える傾向が強いために既存の仕事への興味が薄いかもしれません。「Ac尺度」が高ければ、いろいろな仕事に興味があり過ぎると判断されるので、仕事の内容といった知識がないかもしれません。

「VPI職業興味検査」はあくまで興味・関心を見える化しただけですので、テスト実施後は専門家のカウンセリングを受けて方向性を一緒に考えることをオススメします。

まとめ

「VPI職業興味検査」はあくまで仕事への興味関心度を測定するアセスメントですが、就職や転職を考えている中で、どのような業務に関心があるかを測る最初のテストとして有効です。

ただ、自己評価的なテストであり、興味関心と業務適性は別の話でもあります。「VPI職業興味検査」のみで就職や転職、職場での異動判断などを行うことは辞めましょう。ツールは補助的な機能しかないことを忘れないでください。