エニアグラムとは?「9つのタイプ」に分類する自我・気質診断

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「エニアグラムって、MBTIみたいに自分の性格診断ができるらしいよ!」

あなたは、そんな言葉を聞いて「エニアグラム性格診断」について詳しく知るために、このページに訪れたのではないでしょうか?

エニアグラムは数ある心理的アセスメント(診断)ツールの一つです。人を特定のタイプに分類することで、その人の性格や気質を分析します。

しかし、エニアグラムはMBTIなどの性格診断とは異なり、単なる「現時点での性格分類」ではなく、「あなたの根本的な動機や心理的傾向」を明らかにするツールです。さらに、エニアグラムは以下のように、人間の心理的変化にも着目しています。

  • 成長すると別のタイプの特徴を持つようになる
  • ストレスがかかると違う行動をとる

エニアグラムは、使い方しだいで仕事における悩み解決や人間関係の改善にも活用できます。

隈本稔

ここでは、エニアグラムの基礎について紹介していきます。エニアグラムは科学的な研究も行われており、Googleやトヨタなどの企業研修でも導入されています。ただし、他のアセスメントツール同様「盲信する」ことは避け、自分を見つめるツールとして活用しましょう。

筆者である隈本は、indeedの「エニアグラム適職診断」の作成・監修にかかわっており、相互理解についてのセミナーや研修を実施しております。

エニアグラム(ENNEAGRAM)とは?

エニアグラムの起源は約2000年前のアフガニスタンとされています。その後、20世紀になってオスカー・イチャソやクラウディオ・ナランホによって現代的な心理学と結びつき、日本でも法務省やソニー・博報堂といった大企業において人事研修に導入されています。

ここでは、エニアグラムの基礎はもちろん、仕事においてどのように活用するかについて説明します。

エニアグラムは人間の「自我・気質」の診断に用いられる

エニアグラムは一般的な性格診断というよりも、もっと本質的な深い部分である「自我・気質」を表しているとされています。

タイプ名称主な特徴根本的な欲求
タイプ1改革する人完璧主義で倫理観が強いより良い世界を作りたい
タイプ2助ける人人を助けることに喜びを感じる愛されたい
タイプ3達成する人成功を求め、競争心が強い価値ある存在でありたい
タイプ4個性的な人独創的で感受性が豊か自分らしさを確立したい
タイプ5探究する人知識を求める、観察力が鋭い世界を深く理解したい
タイプ6忠実な人慎重で安全志向安心感を得たい
タイプ7熱中する人楽観的で好奇心旺盛自由に楽しみたい
タイプ8挑戦する人自己主張が強く、リーダーシップを発揮自分の力で人生をコントロールしたい
タイプ9平和をもたらす人穏やかで調和を重視心の平和を得たい

このように、エニアグラムでは「表面的な性格」ではなく「内面の動機」に焦点を当てているため、より深い自己理解が可能になります。

最大の特徴は「9つのタイプ」に分類していること

エニアグラム(ENNEAGRAM)とは、そもそも「ENNEA(=9)」「GRAM(=図)」の組み合わせで作られた言葉であり、直訳すると「9つの点を持った図」となります。
エニアグラムとは

エニアグラムは、人間の性格タイプを9つに分類することができるという考えに基づいています。さらに、各タイプには「ウイング(隣接するタイプの影響)」や「成長・ストレス方向」といった概念があり、より細かく分析ができます。

隈本稔

例えば、「タイプ9(平和主義者)」はストレスがかかると「タイプ6(忠実な人)」のように不安を感じやすくなりますが、成長すると「タイプ3(達成する人)の」ように積極的に行動することができます。

エニアグラムを仕事でどう活かすのか?

エニアグラムは、自分の性格(気質)を知る「自己理解」だけでなく、他人のことを理解する「他者理解」にも活用できます。特に、職場でのチームワークや人間関係の改善に役立ちます。

「自己理解」によって自己成長に活用する

エニアグラムにはタイプ固有の特徴はもちろん、以下のようなことを知ることもできます。

  • 自分が成長するために「学ぶべきエニアグラムタイプ」
  • ストレスを受けているときに出てくる「他のエニアグラムタイプ」の悪い点

仕事における自分の弱みを把握した上で、自分の行動を省みたり、成長方向のエニアタイプを参考にして行動を改善していくことで、自己成長を促すことができるのです。

弱みと成長に向けた行動の事例

例えば、「タイプ3(達成する人)」の人は成功を求めますが、失敗を恐れて本当の自分を隠してしまうことがあります。この場合、成長方向である「タイプ6(忠実な人)」のように、周囲と信頼関係を築くことが重要になります。

隈本稔

わたしは「タイプ9(平和主義)」ですが、会議などで発言を求められることにストレスを感じます。それは、発言することで会議のバランスを崩す(「こいついきなり何言ってんだ?」とか)ことを恐れているからです。

「他者理解」によって職場の人間関係を円滑にする

エニアグラムでは、相手のことを知る「他者理解」によって、人間関係のトラブルを未然に防ぐこともできます。

エニアグラムはタイプ別に、怒りやストレスを生むポイントが違います。つまり、職場で人と接するときには、相手のタイプを考慮した上で接することで、トラブルが発生しにくい関わりもできるのです。

また、タイプ別に、やる気が出るポイントも違います。上司として部下と接するとき、部下の成長を促すような関わり方をすることで、組織力の向上も図ることができるのです。

リーダーがマネジメントする際の注意例

例えば、「タイプ7(熱中する人)」の部下の場合は、仕事は捌ける人が多いですが計画倒れになりがちです。上司としては、部下に仕事の計画を建てさせて定期的なフォローをする必要があります。

また、「タイプ8(挑戦者)」の上司は決断力があってリーダーシップを発揮します。しかし、部下が「タイプ9(平和主義者)」だった場合、強すぎる主張に萎縮してしまうかもしれません。

この場合、タイプ9の部下には安心感を与えながらサポートすることが重要です。

エニアグラムタイプ別の特徴

ここからは、エニアグラムのタイプ別の特徴を紹介します。それぞれの特徴を理解しつつ、「タイプ診断」テストなどを活用して、「自己理解」や「他者理解」に活用していただければ幸いです。

隈本稔

タイプ分類の名称に関しては、「THE ENNEAGRAM INSTITUTE」の表現を使用させていただいております。

エニアグラムタイプ1【改革する人(reformer)】


「完全主義的」な一面を持り、厳しさを感じさせるという特徴があります。

タイプ1は、「こうあるべき」といった自分が信じている「正しさ」を持っています。そして、その道を極めようとして完全主義的な行動をします。組織においては、その完全さを周囲の人にも求め、相手をコントロールしようとしてしまうことがあります。

タイプ1は「改革者」としての一面を持っており、旧来の仕組みや伝統に疑問を持って、今の現状よりももっとより良いものへと改革を進めようと行動します。

隈本稔

改革も淡々と取り組み、一旦の目標を達成したとしても、さらに高い目標を掲げて達成しようとします。

エニアグラムタイプ2【助ける人(helper)】


よく人の面倒をみて、優しく柔らかい印象があります。基本的な行動は「助ける人」の言葉通り、他者にとても親切に接っしながら”癒し”を与えます。

自己犠牲を厭(いと)わず、困っている人を助けることで自分の気持ちが満たされることを感じます。人からの感謝がエネルギー源なのです。

ただ、手助けする相手を、自分より弱くて困っている人だと判断してしまうこともあります。タイプ2が部下を持つリーダーの場合、ついつい手助けをしてしまって、結果的に部下の成長を停滞させてしまう関わりをしてしまうこともあるのです。

隈本稔

タイプ2は、仲間意識が強く気配りも上手なため、人付き合いが上手という特徴を活かし、チームにも溶け込みやすいでしょう。

エニアグラムタイプ3【達成する人(achiever)】


「達成者」という名の通り、成功というゴールを目指して躍進します。仕事も手際良くこなす人が多いという特徴があります。

タイプ3には、他の誰よりも優れた結果を出して「認められたい」という根源的な欲求があります。自分が組織にとって「価値のある人間」であることを認めて欲しいのです。

ただ、あまり目立たない地味な仕事に対しては、極端にやる気を失いがちです。また、ファッションなどにも気を使い、周囲の目を気にする傾向にあります。

隈本稔

意欲的なタイプ3は、新しい課題に対してもモチベーション高く意欲的に取り組みます。活動的で、業務報告などのプレゼンテーションも得意という特徴があります。

エニアグラムタイプ4【個性的な人(individualist)】


芸術家肌で独創的なアイデアに富み、自己表現を好みます。

タイプ4は、自信を他者や社会などに合わせるのではなく、「自分らしく」行動することを重視します。外見には特徴が現れやすく、人と被らない独特なファッションをしており、髭を生やす男性も多く、パッと見で「あの人、タイプ4じゃないか?」と思うこともしばしば。

独創的な発想をすることが多いため、仕事ではデザインや広告系、美容師や研究者といったものが適していいます。いわゆる「天才」や「カリスマ」に多いエニアグラムタイプでもありますが、実は傷付きやすく繊細でもあります。

隈本稔

「今、ここ(=現実)」から距離を置く傾向が強いため、タイプ4と接する場合には、現実と向き合わせることも時に重要となります。

エニアグラムタイプ5【調べる人(investigator)】


論理的な思考の持ち主で、冷静に物ごとを分析します。メガネの人が多く、外見は知的ですが、クールでドライな印象を与えることもあります。

タイプ5は、頭で考えることを主とした「ヘッドセンター(頭脳タイプ)」です。他者と積極的に関わるタイプではなく、コミュニケーションは希薄な人が多いという特徴があります。

事実に基づいた分析が得意で、理論の追求や問題の本質などを究明することを好みます。学者や研究者に多く、粘り強く物ごとの本質を調べます。

隈本稔

タイプ5は、人と話している間でも思考し続ける人が多く、どうしても相手に無愛想な印象を与えてしまいがちです。

エニアグラムタイプ6【忠実な人(loyalist)】


誠実で忠実な人柄で、慎重に物ごとを進めます。

タイプ6は、心の奥に不安や怯えが湧いていること多く、自分がいる環境が安心・安全であることを重要視します。仕事においても、個人事業主などのリスクがある働き方よりも、安定した企業に所属していることを望みます。

とくに大きな組織に属することを求め、指示・命令を受けたことに対しては、忠実な行動を取って完遂します。反面、自分から行動をすることには不安を覚えるため、ブレーキを踏みながら安全運転で行動をしがちです。

隈本稔

タイプ6は、組織においては、責任感が強く協調性を重んじるという特徴を活かして、着実に一歩づつ結果を出していくでしょう。

エニアグラムタイプ7【熱中する人(enthusiast)】


明るい社交家の人が多く、陽気で楽天的です。仕事などの処理能力は高く、ほとんどの事ができてしまうという特徴があります。

タイプ7は、自分自身があまり不快感を長引かせないため、人に対しても明るく振る舞って警戒感を与えず、他人とすぐに仲良くなれます。仕事においては、本人も感じている「万能性」を発揮し、前向きな行動力も相まってさまざまな成果を上げるでしょう。

隈本稔

ただ、その万能性故に、あらゆる楽しそうなものに手を出しがちです。同時に複数のことをこなしながらも、7割くらいで飽きて中途半端に終わることもあるので、その点は注意が必要です。

エニアグラムタイプ8【挑戦する人(challenger)】


起業家やリーダーに多いタイプです。組織を牽引し、時に大胆に行動をします。

俗にいう「親分肌」であるタイプ8は、他者からのコントロールを受けたくないという欲求があるため、他者をコントロールしようとします。そのため、つい攻撃的な発言をしてしまうこともありますが、自分の仲間を必ず守るという強い気持ちを持ち合わせています。その気持ちを相手に伝えることが苦手なため、優しい仲間関係を築けずに悩んでしまうこともあるのです。

また、「挑戦する人」そのままに、ピンチに強く、プレッシャーの掛かる逆境の局面では早い決断と行動力で難局を乗り越えます。

隈本稔

言うべきことをはっきり言い、竹を割ったような性格の人が多いのがタイプ8なのです。

エニアグラムタイプ9【平和をもたらす人(peacemaker)】


俗に言う「癒し系」のタイプです。おっとりとした外見で、包容力があります。

タイプ9を悪く言えば「優柔不断」です。自分が決断することでバランスや調和が崩れてしまい、相手が離れていくことを恐れます。そのため、他者の意見に合わせることが多くなりがちです。

自分の主張をすることは苦手ですが、他者のさまざまな意見を聞くことは得意であり、先入観をもたずに人と関わるといった特徴があります。そのため、会議などでも極力多くの人の意見を取り入れた最適な答えを見つけようとします。

隈本稔

ただ、頑固な一面も持っており、自分の意見を曲げずに極端に拒絶の意思を示すことがあります。また、人知れずストレスを蓄積し、一気に爆発させることもあります。

まとめ:エニアグラムを自己理解と他者理解に活用しよう

エニアグラムの基礎について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

エニアグラムについてお伝えしてきたことは以下の通りです。

  • エニアグラムは人の性格と自我・気質を9つのタイプに分類する
  • エニアグラムは「自己理解」だけでなく「他者理解」にも活用できる
  • 自らの成長方向を意識し、ストレス方向を見極めて今の自分の状態を把握できる
  • エニアグラム「9つのタイプ」にはそれぞれに特徴がある

エニアグラムを活用することで、自分自身の理解を深めることはもちろん、接する相手を9つのタイプからある程度「見立てる」こともできるようになります。

自己成長や対人関係を円滑に進めるために、エニアグラムの診断を受けてみてはいかがでしょうか?

この場で診断したい人はこちらでどうぞ!
本記事の参考書籍など

自分の「性格説明書」9つのタイプ(安村明史 著)
9タイプ・コーチング(安村明史 著)
THE ENNEAGRAM INSTITUTE:海外サイト
Enneagram of Society(Claudio Naranjo著)
エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ(ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソン 他著)

よくある質問

Q1. エニアグラムとは何ですか?

エニアグラムは、人間の性格を9つのタイプに分類し、それぞれの特性や行動パターンを理解するための性格診断システムです。自己理解や他者とのコミュニケーション向上に役立ちます。

各タイプには独自の思考、感情、行動パターンがあり、例えば「改革する人(タイプ1)」や「助ける人(タイプ2)」などがあります。詳細な特徴を知ることで、自分や他者の行動理解が深まります。

Q2. エニアグラムの性格タイプは変わることがありますか?

エニアグラムでは、基本的な性格タイプは生涯を通じて変わらないとされています。しかし、自己成長や環境の変化により、各タイプの健全度や表現方法が変化し、より成熟した行動を取ることが可能です。

例えば、ストレスを受けた際には「ストレスの方向」にあるタイプの特徴が現れることがあります。これは、性格タイプ自体が変わるのではなく、状況に応じて他のタイプの特性を取り入れることを意味します。このように、エニアグラムは人間の成長や変化を理解するための有用なツールとなります。

Q3. エニアグラムのタイプ同士に相性はありますか?

エニアグラムでは、特定のタイプ同士の相性の良し悪しは定められていません。重要なのは、各タイプの特徴を理解して相互理解と尊重を深めることで、良好な人間関係を築くことです。

例えば、タイプ1とタイプ4は共に完璧主義的な傾向を持ち、細部に気を配る点で共通していますが、タイプ1はタイプ4の気分の変わりやすさに、タイプ4はタイプ1の厳しさに戸惑うこともあります。しかし、お互いの違いを理解して補い合うことで、建設的な関係を築くことが可能です。このように、エニアグラムは相互理解を深めるための効果的な手段となります。

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