タイプ6と他のタイプの見分け方

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エニアグラムのタイプ分類のテストを行ったり、コンサルタントからタイプを指摘されたとしても「自分は他のタイプなんじゃないか?」と迷うことがあります。

診断されたタイプを受け入れたくない気持ちも影響しますが、ウイング関係などの類似した特徴を持つエニアグラムタイプの場合は悩んでしまうこともあります。

ここでは、エニアグラムタイプ6と診断された人が、他のタイプである可能性はないのかを明確にするために、タイプ6と他のタイプとの類似点や相違点について紹介していきます。




エニアグラムタイプ6と他のタイプとの類似点や相違点

ここでは、タイプ6とその他のエニアグラムタイプとの類似点や相違点について紹介します。エニアグラムタイプ6のキーワードは、「安心・安全、不安、協調性」など組織に関連するものが多くあります。

他のエニアグラムタイプとの違いを考える上では、特に「不安」に対する対処に着目するといいでしょう。「不安」はタイプ6にとって大きなストレスとなります。

そのストレスに晒された時の攻撃性などが、タイプによって大きく違ってくるのです。




タイプ1との類似点や相違点

タイプ1とタイプ6は、他者から見た時に混同されることがあります。どちらも組織において明確な目標があれば、しっかりと結果を出そうと頑張るという点が似ているのです。

ただ、2つのタイプには大きな違いがあります。それは、タイプ1は「完璧(完全)主義者」とよく言われるように、自分に対して時に厳しく行動し、完全な結果を得られるために周囲にも厳しい態度を取ることがあるからです。

それに対して、タイプ6は常に心のうちに「不安」を抱えています。時にタイプ1のように他者への攻撃性を見せることもありますが、それは自分の中の怒りではなく、他者に対する疑念などの気持ちが強いのです。

タイプ2との類似点や相違点

タイプ2とタイプ6も混同されやすいエニアグラムタイプです。どちらも組織において、人に優しく接して協調性がある人間と受け止められます。

ただ、タイプ6は組織においてパートナーシップを広く取りますが、あまりにその関係性が強くなると、不安や疑念といった感情も抱くようになります。それに対して、タイプ2は自らの愛情によって、相手からも感謝の言葉をもらえることで満足感を得ます

また、タイプ6は自分より上位の者に対しても協調的で従順な姿勢を示します。それに対して、タイプ2はどちらかというと自分が助けになれる一段下の立場の人に対して、愛情を注ぐという傾向があります。




タイプ3との類似点や相違点

タイプ6はタイプ3にとっての成長方向になります。そのため、この2つのタイプは混同されることがほとんどありません。

お互いの存在は、ある意味「対局」に位置しています。タイプ6が組織としての成功を重視するのに対し、タイプ3は個人としての評価や成功を重視します。

タイプ6が求める評価は、不安を払拭するような安心できる評価であって、自分にスポットライトが当たるような評価ではありません

また、外見的な特徴としても、無骨で真面目な印象を与えるタイプ6に対して、タイプ3はクールで華やかな印象を与えます。

タイプ4との類似点や相違点

タイプ4は、個性的で芸術的な人間であるという特徴があります。タイプ6の中にも芸術性を持つ人がいて、そういったタイプ6は自分のことをタイプ4と思うかもしれません。

しかし、両者にも決定的な違いがあります。それは、タイプ6のキーワードである「不安」の捉え方に関してです。

タイプ4は、自らの存在が独特であり唯一であるということに価値を感じます。つまり、タイプ4は、自分の存在に価値がないという内面的な不安を抱えやすいのです。

それに対して、タイプ6が不安を感じるのは、自分の存在を脅かす外部的な存在に対してです。それは、自分に接してくる人であったり、自らに起こった出来事といった外部要因に左右されます。




タイプ5との類似点や相違点

タイプ5はタイプ6のウイングにあたり、人によっては自分がタイプ6なのか、それともタイプ5なのかと迷うことがあるでしょう。どちらもヘッド(思考)センターですが、思考の仕方に決定的な違いがあります。

タイプ5は、自らの調査や分析によって、「自分一人の思考」によって結果を導こうとします。そのため、現実的な思考よりも、もっとひたすら新しい世界を探求するような「研究」に近い考え方をします。

それに対してタイプ6は、答えを思考するために他の情報も積極的に活用します。タイプ6は自分の思考を完全に信用していないので、他の信頼できる情報を活用することを厭(いと)わないのです。

タイプ7との類似点や相違点

タイプ7はタイプ6のウイングにあたり、両者は混同されることがあります。どちらもヘッドセンターなので、行動の裏には思考があります。

どちらのタイプにとっても、キーワードとして「不安」がありますが、この「不安」に対する対応が全く異なります。

タイプ7は、楽観的で楽しいことが続くことを望みます。そのため、不安なことから少しでも早く距離を置くために、自分にとってポジティブなことを探して行動に移します。

それに対し、タイプ6の場合は不安を引きずり続けるという特徴があります。また、タイプ7は多動的な一面がありますが、タイプ6は一つのことに責任を果たすように行動します。




タイプ8との類似点や相違点

タイプ8の特徴はアグレッシブに行動する点です。タイプ6も健全なレベルであれば、アグレッシブに行動します。ただ、常に不安と安全の間を行き来するため、前向きな行動をしていたと思ったら急に受動的で回避的な行動をとるようになります。

ただ、タイプ8は目標を達成するまでは貪欲なまでに行動をし続け、時には目標のために攻撃的な行動や発言をするようになります。

タイプ6も不健全なレベルになると、相手を徹底的に攻撃しますが、これは内包する「不安」によるものです。タイプ8のように、相手を敵とみなして攻撃する姿勢とは根本的に違いがあります。

タイプ9との類似点や相違点

タイプ9は、タイプ6の人がよく間違えるエニアグラムタイプです。どちらも組織において協調性があり、自分を過大評価したりアピールしないという性質があります。

ただ、タイプ6とタイプ9には決定的な違いがあります。それは、タイプ9は怒りやストレスをあまり表に出さず耐え続ける傾向があり、タイプ6は怒りを表面に出しやすいという点です。タイプ9が愚痴や不満をあまり人に言わないのに対し、タイプ6は定期的に不満を口にするようになります。

また、仕事が停滞しているときに着目すると、タイプ9はマイペースなために仕事が遅れているように見えます。しかしタイプ6の場合は、内にある不安によって仕事を進めることを躊躇しているという特徴があります。




まとめ:タイプ6と他のタイプの見分け方

タイプ6と他のエニアグラムタイプとの類似点や相違点について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

タイプ6と比較的混同しやすいタイプは以下の通りです。

  • タイプ2:組織における支援力や協調性が似ている
  • タイプ9:協調性もあり過度に自己アピールしない点が似ている
  • タイプ5:タイプ6のウイング
  • タイプ7:タイプ6のウイング

タイプ6は、特にタイプ9やタイプ2と混同することがあり、ウイングであるタイプ5とタイプ7の間でも迷ってしまうことがあります。

ただ、「不安」に対する対処法や、同じヘッドセンターの中でも、状況に応じて考え方が違うことなどから、タイプ6であるということを見抜くことができます。

本記事の参考書籍

・自分の「性格説明書」9つのタイプ:安村明史 著
・9タイプ・コーチング:安村明史 著
・THE ENNEAGRAM INSTITUTE:海外サイト