エニアグラムタイプ6【忠実な人(loyalist)】|特徴や仕事上の注意点

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エニアグラムタイプ6は、『THE ENNEAGRAM INSTITUTE』やさまざまな書籍で、忠実な人と表現されます。

会社や家庭など、あらゆる組織内において誠実に責任感を持って行動するという特徴を持っています。ただ、心の内には時には攻撃的な行動をしてしまう感情を秘めています。

隈本稔

ここでは、エニアグラムタイプ6の特徴や仕事上で注意すべき事を中心に、おまけとしてタイプ6を射止める方法を紹介します。

エニアグラムタイプ6「忠実な人」の特徴

エニアグラムタイプ6は、「忠実な人(Loyalist)」の名の通り、生真面目で組織において忠実に業務をこなす人が多いエニアグラムタイプです。

エニアグラムタイプ6はお人好し過ぎる一面もありますが、協調性を重視し、組織や家庭においても潤滑剤的な役割を果たします。さながら、サザエさんの夫「マスオさん」のイメージです。

自らのリーダーに対して従順に行動ながらも、エニアグラムタイプ6は心のうちには「不安」を持っています。不安や疑念が恐怖感に達すると、温厚だった人間が嘘のように、外に向けて感情的な攻撃を行うこともあります。

タイプ6の見た目の印象

外見的な特徴は垂れ目の人が多く、自我・気質の特徴通りに温厚で優しそうな印象を受けるでしょう。

有名人の一例としては、「安倍晋三」首相、「石川遼」選手、「野村克也」元監督、「古田敦也」元選手などが挙げられます。
注意『自分の「性格説明書」9つのタイプ』より引用。外観や言動の特徴からの見立てによります。

タイプ6を表現するキーワード

タイプ6の人を表すには以下のようなキーワードがあります。自分の日々の言動や行動と照らし合わせてみましょう。

  • 誠実
  • 安全・安心
  • 常識
  • 慎重
  • 忠実
  • 勤勉
  • 信頼
  • 責任感がある
  • 縁の下の力持ち
  • 協調性
  • 優柔不断
  • 自己卑下

自分をエニアグラムタイプ6と感じる人の思考や行動の傾向

エニアグラムタイプ6は、「忠実さ」を重視する傾向にあるため、以下のような行動や考え方をする人が比較的多いでしょう。

  • 何かを行うときに、なぜか尻込みしてしまう自分がいることを感じる
  • 人生においては小さな幸せを守ことも大事だと感じる
  • 仕事では「過去の事例を確認する」ことを重視する
  • 何かを守ることを重視し、一歩踏み出す勇気が出ない自分がいる
  • 「責任者」「助け役」のどちらかなら必ず後者を選ぶ

エニアグラムタイプ6はヘッド(頭脳)センター

エニアグラムセンター
タイプ6はヘッドセンターであり、思考から行動が始まります。自分に自信を持てないなど、不安な気持ちや時に自己卑下に陥るため、考え過ぎて行動に移せないということもあります。

また、タイプ6は質問に対して返事が遅いことがあります。これは、無視したり考えていないわけではなく、むしろ一生懸命最適な答えを考えていることが多いので、「返事が遅い!」などと叱責するのは控えましょう。

エニアグラムタイプ6の成長(統合)と恐れ(ストレス)

タイプ6は、ストレス下ではタイプ3の健全度が低い行動がでます。また、成長方向(統合ともいう)では、健全なタイプ3の特徴を示すようになります。それぞれの詳細について紹介します。

タイプ6の成長方向

タイプ6の成長方向はタイプ9

成長方向では、健全なタイプ9のように、精神的に安定しており信念を持った行動をします。いつも不安と安定の間で揺れ動いていて優柔不断と思われるタイプ6が、自分の考えや意見をしっかり持って対応するようになります。

権威に対する依存心に疑問を感じ、自分自身のことを信頼できるようになるのです。

タイプ6の恐れ(ストレス)の方向はタイプ3

タイプ6はストレス方向にいくと、タイプ3と同様にワーカーホリック(仕事中毒)になります。また、自己評価の低さが影響して競争心が強くなり、人を見下したような言動や行動を取る事があります。

どちらかというと、権威ある立場の人に従属するという特徴がありますが、ストレス下ではむしろ利己的に他者を利用する事があります。

エニアグラムタイプ6のウイング

エニアグラムの各タイプには「ウイング」があります。タイプ6の場合は、ウイングに「タイプ5:調べる人」と「タイプ7:熱中する人」の特性を持っています。それぞれのウイングの特徴について紹介します。
注意タイプ分類の名称に関しては、「THE ENNEAGRAM INSTITUTE」の表現を使用させていただいております。

ウイング5は【守護者(Defender)】

タイプ5の調査・分析力など理論的な一面を備えたタイプ6は「守護者」と言われます。問題解決能力に優れており、タイプ6が自身の理論などに不安を覚えるのに対し、ウイング5のタイプ6は限定された範囲とはいえ、自己の分析力を信じる傾向にあります。

タイプ6は組織に依存して助言などを求める傾向がありますが、ウイング5のタイプ6は自ら思考して自己解決を図るという自立心も旺盛です。ウイング7に比べて、他者に対する攻撃性を持つという特徴もあります。

ウイング7は【相棒(Buddy)】

タイプ7のウイングを持つタイプ6は、ウイング5に比べて魅力的で人づき合いがよく、人との繋がりを大事にします。

タイプ6は不安を抱え続け、時のその気持ちが不満となって現れるという特徴があります。しかし、ウイング7を持つタイプ6は、不安を避けて楽しいことを始めるという楽観的な一面も持つようになります。

タイプ6の責任感を持ちながらも、タイプ7のゴール前に飽きてしまうという要素を持つため、仕事が中途半端になってしまうこともあります。

エニアグラムタイプ6が陥りやすい仕事上の課題と対策

タイプ6は健全さのレベルが下がると、さまざまな仕事上の課題が表出してきます。ここでは、タイプ6の仕事上の課題を2つ紹介します。

【課題1】不安で仕事が止まってしまう

タイプ6は、日々の業務においても「不足がなかったか?」「次の準備はできているか?」などの不安感が湧いてきます。

そのため、長期計画のプロジェクトなどの担当となった時には注意が必要です。責任感が過剰に反応してゴールまでに起こるあらゆる不安を考えるあまり、仕事をやらないという結論にいたることもあります。

この課題への対策としては、要所毎に上司のチェックを受け、極力短期的なゴールを設定しながら仕事を進めていくことが大事です。タイプ6が部下にいる場合は、上司が責任を取ることをきちんと伝えるなど、サポート体制があることを認識してもらうことが重要です。

【課題2】自己評価が低い

与えられた仕事をコツコツとこなすタイプ6ですが、成果を出して能力が向上しているのにも関わらず、自己評価は低く、自分の仕事に自信を持てなくなってしまうことがあります。

タイプ6には自己承認力が足りないため、上司や同僚など外部からの評価を受けることが必要となります。自己承認力が高まることで、自己懲罰感などの不安に対しても耐性をつけることができます。

エニアグラムタイプ6の上司と関わる際のポイント

タイプ6の上司は、義理堅く面倒見が良い人が多いため、信頼関係があれば強力な見方となってくれます。

自らが誠実さと公正さを重視するため、部下に対しても同じことを求めてきます。その要求に応えることが信頼感を築くカギです。社会人としての基礎的なことですが、以下の当たり前なことを守りましょう。

  • 報告を定期的に行う
  • 遅刻や無断欠勤をしない
  • 仕事の納期を守る

上司もタイプ6故の「不安」を抱くことがあります。その場合は、優柔不断な行動が目立つかもしれません。その場合は、明確な職務内容や組織としての目標を提示してもらうようにお願いしましょう。

タイプ6の上司は謙虚で自分の評価を主張しません。部下の方から上司の成果に対して敬意を示すことを意識しましょう。

エニアグラムタイプ6の適職事例

タイプ6の仕事に対する姿勢は真面目ですが、不安を抱くこともあります。タイプ6の適職としては、安定的なポジションで、大きな変化が起こらないような職業が向いているでしょう。起業家にはあまり向かないエニアグラムタイプかもしれません。

社内や組織のおける規則にも忠実で、誠実な働きをし、責任感を高いという特徴を活かして、求められることに精一杯応えようとします。また、自分がリーダーとして認めた人には粘り強く尽くす傾向があるので、以下のような職業が向いているでしょう。

  • 秘書業務
  • 営業
  • 公務員(警察官なども含む)
  • 国家公務員(自衛官など縦割りの部門)

エニアグラムタイプ6の健全さのレベル

エニアグラムには、成長(健全)のレベルがあります。健全、通常、不健全の3つの階層があり、それぞれがさらに3つのレベルに分けられるため、9つのレベルに分けられることになります。レベル1が最も健全であり、レベル9が最も不健全であるとされています。

ここでは、タイプ6の健全さのレベルによる特徴を紹介します。

健全レベル:レベル1-3

健全なレベルのタイプ6は、自己承認力が高く、他者へ依存する事なく自信を持って行動できます。

組織においても、人と密に連携して細かい点まで配慮をします。また、不安感が少ないため、自ら責任を負うことも厭(いと)いません。

タイプ6は物事のマイナス面に目が行きがちですが、プラス面にも目を向けて判断ができるようになります。

通常レベル:レベル4-6

通常レベルでも不安感は持っているため、組織においても上司などの指示に頼ったり、指示があるまでは動かないという一面があります。マニュアルやルール、権威などに安心感を覚え、仕事においても過去の成功事例などがあると安心して取り組む事ができます。

通常レベルでも不健全に近くなると、他者への攻撃性を示す事があります。

不健全レベル:レベル7-9

自己信頼や自己承認力が極端に下がり、自己卑下をするようになります。小さかった不安感が増大していき、鬱やパニックといった症状が現れることもあり、他者を敵と認識して感情的に攻撃を加えてしまうこともあります。

【おまけ】エニアグラムタイプ6の人と付き合うには

タイプ6の人がパートナーに求めるのは「安心感」です。「不安」を常に抱えるタイプ6に対して、自分がどれだけ安心して接することができる人であるかをわかってもらう必要があります。

タイプ6の人とは、まずグループで和気あいあいと過ごせるような時間を設けましょう。知的好奇心を満たせるような事がとくにおすすめです。ただし、事前準備や事前の情報共有などは重要です。グループであっても、「安全」に楽しめることが重要です。

タイプ6の人が抱える仕事やプライベートでの不安については、聞き役に徹しましょう。解決策を示す必要はなく、相手の話を傾聴して受け入れることに徹しましょう。自己承認力が低い一面もあるので、こちらから評価するのはもちろん、しっかりと言葉に出すことも重要です。

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まとめ:エニアグラムタイプ6とは?

エニアグラムタイプ6の特徴や働く上でのポイントなどを説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

タイプ6の特徴は以下の通りです。

  • 忠実・誠実で組織の円滑な運営を助ける存在
  • エニアグラムタイプ6は「不安」が増大した時に攻撃的になる
  • ウイング5は自立心旺盛、ウイング7は人との繋がりを重視する
  • エニアグラムタイプ6の上司には誠実な対応が好まれる
  • 健全なレベルでは自信を持って行動するが、健全度が下がると自己卑下をしてしまう
  • エニアグラムタイプ6と付き合うには不安を抱かせないことが大事

エニアグラムタイプ6は日本人に多いとされています。自分はもちろん、周囲の人間がタイプ6なのか確認した上で、「不安を抱きやすい」という課題を見つめつつ、責任感や協調性といった特徴を活かせるように関わりましょう。

本記事の参考書籍

・自分の「性格説明書」9つのタイプ:安村明史 著
・9タイプ・コーチング:安村明史 著
・エニアグラムーあなたを知る9つのタイプ 基礎編:ドン・リチャード・リン、ラス・ハドソン 著
・THE ENNEAGRAM INSTITUTE:海外サイト

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