転職活動の前に準備が必要な7つのチェックポイントと活動の流れ

※このページにはPR広告を含みます

転職活動を行う上で、準備することといったらどういったことが思い浮かびますか?

転職における、最大の失敗は転職できないことでしょう。
ただ、転職できたとしても自分が理想としていた会社でなければ、「転職すべきじゃなかった・・・」と後悔の念が湧いてくるでしょう。

こういった事態に陥らないためには、転職活動を始める前の事前準備が重要になってきます。ここでは、転職活動を成功させるために必要な「転職の準備」について紹介します。




転職に後悔する人の特徴

転職活動は、自分の思うような待遇や環境を得られて成功する人もいれば、予想と違った会社に転職して後悔する人もいます。両者には一体どういった違いがあるのでしょうか?

  • 望むような求人がなく、会社を選べなかったのか
  • 望んでいた会社に転職したのに思っていた会社ではなかったのか
  • 転職エージェントに流されるがままに転職したのか

原因はさまざまですが、転職を後悔する人には共通点があります。それは転職活動の準備が不十分だったということです。

「転職準備」とは、応募書類や面接対策といった「転職対策」の準備だけではありません。もっと根本的な転職する理由を、どれほど掘り下げたかということです。

  • 今の会社の待遇が嫌なのか
  • 残業が多すぎる業種で、もう耐えられないのか
  • 企業の将来性がないのか
  • 福利厚生に満足いかないのか
  • 実は昔から達成したい夢や目標があるのか

自分がなぜ「転職」という道を選んだのかを、まずしっかりと時間を設けて考えましょう。

この記事では、転職をする前に行うべき7つのチェック項目と、転職活動をどのような流れで行うか紹介していきます。




転職を後悔しないための準備「7つのチェックリスト」

転職した後に、職場環境や待遇に満足できずに後悔しないで済むように、転職決断前にチェックしておくべき項目を紹介します。

【1】転職する理由は何なのか?

最初にはっきりさせるのは「なぜ転職するのか?」ということです。最も根本的な問題ですが、今の会社で何らかの問題を抱えているとして、その問題は転職で解決できるのでしょうか?

まずは、以下のようなことをピックアップしてみましょう。

  • 会社自体が嫌なのか(嫌になったのか)
  • 仕事や業務内容が嫌なのか(嫌になったのか)
  • 会社以外の問題点はないか
  • 転職を考えるきっかけになった出来事は何か

単純な会社や仕事への不満という目線以外に、様々な要因を実際に経験したことから掘り下げてみましょう。

また、夢や目標がある場合には「実現のためには転職が有効なのか?」も考えましょう。求めているものが他業種にある場合には転職は一つの方法ですが、必ずしもそうでないケースもあります。




【2】会社を辞めずに解決する方法ないのか?

チェック【1】でもあったように勤めている会社に対する不満が転職の理由である場合、その問題を解決する方法は無いのか考えましょう。

よくある退職理由は、以下のようなものです。

  • 人間関係
  • 残業・休日出勤といった就労面の不満
  • 給与などの待遇面の不満

もし可能なら自分の本音をぶつけてみましょう。どうせ改善ができない状況ならば、一度心から打ち明けてみるのも重要です。

あなたが思っている以上に、他人はあなたをわかっていないのです。周囲の人に自分のことをわかってもらえるように、辞める前にトライするのもありです。

また、就労面や待遇面のトラブルも、「一時的か?」「恒久的か?」によって判断が変わってきます。




【3】転職に伴うメリットやデメリットは何か?

転職をした場合と、現職に踏みとどまった場合のメリットやデメリットを一度文字に書いて比較しましょう。動き出す前の現状把握が重要です。

比較する項目は下記のように具体的な項目をピックアップします。

  • 賃金などの待遇面
  • 自分の働き方に合っているか?
  • 自分の今後のキャリアの形成がどうなるか?
  • 勤続し続けられる可能性は?
  • その職業・業種の寿命

【4】第三者に転職の相談をしたか?

多くの人が怠っているのが「第三者への相談」です。この場合、相談相手に職場の同僚を選ぶのはNG。愚痴の言い合いになり、自分の将来に対して真剣な意見を得られることはほぼありません。(愚痴で解決するならいいですが…)

また、退職につながるようなことを、上司以外に先に伝えるのは好ましくありません。相談をする際には、学生時代の友人や親兄弟が良いでしょう。その際には、「自分の今後の目標」や「今の会社ではなぜそれが果たせないか?」ということも明確に伝えたほうがベター。

そこで明確に伝えられない話ならば、もっと掘り下げる必要があります。ありのままを伝えて様々な意見をもらうことで、自分を客観的に見直す事ができます。おそれずに本音をぶつけましょう。




【5】転職したい仕事のイメージはできているか

自分が転職したいと考えている業界や業種、または会社のイメージはできているでしょうか?
会社までは決まっていないにしても、以下のようなことはイメージしておきましょう。

  • どういった職場環境
  • どういった仕事
  • どのようにして行っているのか

現時点では理想でOKです。まずはあなたが「どんな仕事を今後行いたいのか?」を明確にしておく必要があります。

そうすることで、転職活動を行う際に不足した情報を集める助けになります。それは例えば「資格」や「仕事の進め方のノウハウ」であったり、そもそもの認識にズレがあるかもしれません。

とにかく、一度自分の理想像を把握しておくことが重要です。

就職や転職ではリアリティ・ショックが起こりやすい

就職や転職で新しい職場環境で働いた場合に起こる問題として有名なのがリアリティ・ショック。つまり「理想と現実のギャップ」という問題です。

自分が思っていた仕事のイメージと実際の業務内容や職場環境とのギャップが大きすぎると、仕事を続けていく意欲がなくなっていきます。

この事態を少しでも改善する方法が「職場研究」になります。学生ならインターンシップやOB・OG訪問。転職なら在職者や掲示板情報、また転職エージェントなどに確認してもらうという方法もあるでしょう。

何れにせよ「リアリティショック」は極力小さく抑える必要がありますので、企業研究は行うようにしましょう。




【6】自分には転職できるだけの能力があるか?

どんなに理想的なイメージがあったとしても、それを実現するための能力がなければ残念ながら実現不可能です。この段階では社会人として経験してきた自分のすべてを、徹底的に“棚卸し”する必要があります。

  • 業界・業種の知識
  • マナーやコミュニケーション
  • 自分なりの仕事の進め方
  • 資格
  • 技術的ノウハウ
  • 現職の研修などで学んだこと

など、すべてピックアップしましょう。

“強み”だけでなく”弱み”の抽出も必要です。自己分析に関しては「ストレングスファインダー」や「エニアグラム」などのツールを補助的に使用すると掘り下げやすくなります。




【7】自分を雇ってくれる会社はあるか?

自分が現在持っている「能力・スキル」や「強み・弱み」に売りになるものがあっても、求めている会社がなければ転職はできません。自分が行きたい会社や新たな業種に、現時点でマッチングしていないならば新しい武器や情報の入手が必要です。

転職にはタイミングも影響します。現状を把握した上で「他の会社を探すのか?」「もしくは求人を待つのか?」といった決断をする必要があります。

この時点で「転職エージェント」に相談してみると、ハローワークや転職サイトなどの「自分で求人を探す」転職支援よりも、自分にマッチした求人を見つけやすくなります。




転職活動の流れ「7つのステップ」

転職することを決断した後には実際に活動を始めるわけですが、その大きな流れを把握しておきましょう。どの局面でどういった準備をしておけばいいか、事前に計画を立てることができるからです。

ここでは、「転職活動計画」から「新しい会社への入社」までの「7つのステップ」について紹介します。

【1】転職の計画を立てる

転職を行う際には衝動的に会社を辞めてしまったり、求人を出している会社に安易に応募を行うことはやめましょう。自分が望んでいないような企業の採用試験を受けても、スキルも志望動機もマッチングしていない状況なので時間とお金の無駄になります。

そうした安易な活動によって、転職活動が長引くこともあります。転職をする際には「転職前の7つのチェック項目」にあったように自己分析が重要です。

  • 今の会社を辞めたい理由
  • 志望している業界や職種は何か?
  • 経験やスキルはどこに活かすことができるか?

この点はせめてはっきりさせましょう。現在の自分の経験・能力では転職が難しい企業もありますし、未経験業種へのチャレンジとなるとハードルも高くなるので事前準備項目も増えます。

焦って転職活動をする必要はない

未経験の職種への転職となると、その業種の勉強や必要な資格等の取得が必要となります。そういった下準備の後に転職活動を行っても遅くありません。

また、会社を辞めてから転職を検討する人は「現在の自分が転職をできるだけのスキルを兼ね備えているか?」を冷静に分析してください。会社を辞めてからの転職活動の場合、金銭面での問題が出てきます。

お金に余裕がないのに転職活動が長引くと、望まない企業への就職をしてしまって転職を繰り返すケースも多いのです。




【2】応募会社の決定

会社を選ぶ際には、必ず譲れない条件妥協点を設定した上で検索しましょう。最初から「会社を探す」というよりは「自分がどういった”業種”で働きたいか」を確定させましょう。「会社」に絞ってしまうと、自分が携わりたい業務とのマッチングがズレてしまう可能性があるからです。

転職の計画段階で準備しているであろう「自分の持っている経験や技能、資格」は、この時点でしっかりまとめておき、自分のレベルと合致しているかを照合することも重要です。

この段階で自分の”棚卸し”を行っておくことで、応募書類の作成はもちろん面接準備の際にも大いに役立ちます。

【3】応募書類の作成

転職の際に、企業に提出する書類として必要なのは基本的には『履歴書』です。しかし、それだけではあなたの経歴を証明するものが無いので、あなたが行ってきた業務の詳細を伝えるために『職務経歴書』が必要になります。

自分が目指す業種によって、この『職務経歴書』の書き方も大きく変わってきます。「職務経歴書の書き方」に関しては、別記事で事例を交えて紹介します。また、この段階で証明写真など、最低限必要なものを揃えておきましょう。




【4】採用活動の問い合わせ・応募

自分が受ける会社が決まったら、まずは問い合わせを実施しましょう。

  • まだその求人は有効なのか
  • いつまでに応募書類を提出すればいいのか

などを確認し、その求人の応募が継続されている場合には早めに必要書類を提出しましょう。

あなたが受けているのと同時に、ライバルも応募を始めている可能性があるからです。最悪の場合、他の人が最終面接まで進んでいることもあります。

転職エージェントなどの転職支援を利用せずに自ら応募を行う場合は、基本的には電話で問い合わせましょう。最近はメールで済まそうという風潮が多いですが、やはり印象を良くするのと同時に、複数のことを同時に確認するには電話での確認が最速です。

直接会社のHP等から応募できるケースもあるので、電話をする前に最低限「応募方法」は調べましょう。また、履歴書や職務経歴書を送る場合には、誤字脱字に注意して『添え状』も添付しましょう。




【5】採用面接の実施

応募書類の選考に合格するといよいよ面接が始まります。面接に関してはいろいろなノウハウや事前準備が必要になります。詳細に関しては下記記事を参考にしてください。

自己PRや志望動機の準備はもちろん、実際に自分が提出した『履歴書』や『職務経歴書』のコピーも持参しましょう。面接の際には使用できませんが、直前まで書類内容は確認しておくべきです。

また、最も注意すべきは身だしなみです。残念ながらほとんどの場合、その人の印象は「第1印象」で決まってしまいます。つまり外見です。

ファーストインプレッションでマイナスの印象を与えてしまうと、挽回が難しくなります。自分からそのようなリスクは負わないように、身だしなみには気を使ってください。

あなたは忙しい面接官の貴重な時間を借りて、自己アピールさせてもらう状況にあります。変な外見的アピールはいりません。社会人として最低限のマナーを示してください。

現時点では以下の三つに注意するようにしてください。

  • 身だしなみには注意を払う
  • 挨拶は適切な声量で行う
  • 必ず相手の目を見る(おでこ等でも良い)




【6】採用内定の通知

書類選考と面接を無事にクリアして採用内定の通知をもらったら、すぐに受領した旨の連絡をしましょう。また、面接時に「給与・就業形態」について問い合わせができていない場合は、このタイミングでもいいのでしっかりと確認してください。

「給与・就業形態」などは基本的には面接時に確認しておくべきですか、この点がグレーのまま入社に合意してしまうと、自分が望まない業務形態を強いられる可能性もあります。

あなたは、以前の会社に何らかの不満があって転職活動を行っているはずです。以前と同等以上の労働条件を確保できるのか、確認しなければいけないのです。

他の企業の試験がまだ残っている場合

また、この時に別の会社を受験していて転職活動が続いている場合は、素直にいつまで待ってもらえるかを確認しましょう。

企業も人材を確保するために採用試験を行っているので、あなたが内定を辞退したら代理として他の人を雇い入れる必要があります。基本的には待ってもらえないことは覚悟してください。

人によっては入社するまでに難関「退職交渉」がある

内定を承諾し、入社する意思を伝えた後は「入社手続き」に関するやりとりが始まります。健康診断はもとより、各種保険の移行などが必要となります。手続きに抜けがないように、しっかりと確認しながら進めましょう。

在職中に転職活動を行っている人は、この後に現在の会社に対して退職交渉を行う必要があります。

【7】新しい会社への入社・初出勤

入社に関わる書類は素早く提出しましょう。雇用の契約に際しては、雇う側の会社は労働条件に関して就労者に明示することが法律で定められています。

ここでも疑問点は必ず問い合わせましょう。入社までには必ずその会社の情報についてさらに詳細に調べ上げ、扱う商品やサービスは把握しましょう。

大抵の場合、入社に際して2,3日の研修が行われるので、自分の業務の役割や会社の方針などを把握しましょう。あなたは中途採用者とはいえ、その会社では”新人”です。まずは謙虚に人と接っしし、前の会社に関する話を積極的に自分からするのは控えましょう。

転職者が入社後に嫌われる発言は「前の会社はもっと大変だった」といったものです。あなたはこれから「大変だったという過去の会社」ではなく、新しい会社で過ごすのです。わざわざ相手を不快にさせる発言は不要です。

まとめ:転職活動は準備で6割決まる

転職活動は決して簡単なものではなく、時間はもちろん精神的・肉体的な労力が掛かります。採用されないリスクもあるでしょう。

また、先に現職の会社を辞めて就職する場合には、金銭的なストレスが大きくのしかかってきます。転職活動は負担が多いものであるという認識を持った上で、後悔することがないように事前準備を行うようにしてください。

転職活動は確かに大変なものではありますが、今の状況を好転できる絶好の機会でもあります。

今では以前と比べ転職に関するサポートも充実しており、自分でやることは大幅に減ってきています。そういった転職サポートをうまく使いながら対応していくことも転職力です。