完璧主義を治す・やめるための10の意識改革|克服して仕事の円滑性アップ

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わたし達は誰でも少なからず完璧を目指して毎日生活を送っています。しかし、モノごとには何かしらの欠点はあるもの…

こういった欠点を受け入れられず「100%を追い求める人」を、世の中では完璧主義と呼んでいます。

あなたは完璧に物事を考え過ぎるあまり、人より仕事が遅れていると感じていませんか? ここでは、仕事において時に障害となりやすい完璧主義を治す方法を紹介します。




完璧に考え続けることは苦労がつきもの

完璧主義タイプの人は、些細な欠点すら受け入れらないため、仕事や人間関係で苦しむこともあります。

そもそも「完璧主義(Perfectionism)」とは、不足や欠点がない状態にするための考え方や精神状態のこと。
あまりにもエスカレートすると精神疾患として治す必要があると判断されることもあります。

完璧主義(かんぺきしゅぎ、英: Perfectionism)とは心理学においては、万全を期すために努力し、過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人のこと。

「100%を目指す人」は、少なからず失敗はダメなことだと認識してしまい、結果だけを求め過ぎてしまう傾向があります。

ある種の強迫観念に近い価値観ですが、全てが悪いわけではありません。過度に意識し過ぎることが自分にとってプレッシャーにもなってしまうのです。

その「完璧さ」は他人にとっても完璧とは限らない

完璧主義にも色々なタイプがありますが、プライドが高い性格だと周囲の人のミスや失敗に目がいったり、人を見下しがちになります。また、自分に対する評価を気にするばかりに、知らないうちに自分自身を追いつめてしまいます。

しかし、その完璧さというものは自己満足に過ぎない可能性もあります。仕事の場合は相手の価値観は必ずしも自分と一致しないため、人によってはその納品物を完璧と思わないこともあるのです。

完璧主義は組織においてはプラスの面もあります。ただ、過度な完璧主義は意識して抑えた方がメリットにもなります。自分を完璧に律するのはではなく、たまには自分の抜けた部分や相手の不足した部分を許すというゆとりを持ってみましょう。

完璧主義をやめるために持つべき10の意識改革

完璧主義を治すのは簡単なことではありません。既にあなたに長い間染みついた習慣のようなものだからです。また、後述するエニアグラムという自我・気質診断でタイプ1に該当するならば、本能的に完璧さを求めてしまうため、意識的な改善行動が必要となります。

今まで培ってきた「パーフェクトに物事を扱いたい」というやり方を、そのまま活かせるような仕事に就ければいいですが、現実はそうはいきません。

ここでは、完璧主義を治すために改善すべき「意識」について紹介します。

【1】本当に必要なことだけにフォーカスする

完璧主義でい続けることは必ずしも成功につながるとは限りません。大切なのはその時に一番必要なことを意識すること。

完璧主義者は将来のことまで深読みする傾向にあり、逆に目先にある最も重要なことを見落としてしまう場合があります。まだ起きていないことに不安を感じたり、神経を使ってしまうことが多いため、結果が思わぬ方向に進む可能性があるのです。

完璧主義をやめるには、まず優先順位を明確にして集中することが必要です。色々な仕事が一気に溜まってしまった場合、完璧主義の人は全てを失敗無くこなせるかどうかがまず不安の種になりがちです。

そんな精神状態でいるよりも、まず必要なことから手を付けてフォーカスしてみましょう。「余計なことに目を向けない」ことが完璧主義を治す最初の一歩になります。

【2】他人の評価を気にし過ぎない

完璧主義に共通する点が結果と評価が常に一緒に付きまとっていること。

ほかの人からの評価を気にするばかりに、自分の能力を完全に発揮できない場合があります。他人からの評価を気にする完璧主義は、逆に自分をダメにする原因となりかねません。

良い例がダイエット。人から見られる外見だけを意識して急激なダイエットをすると、体を壊したり栄養バランスが偏るなどダメージがでます。それよりも健康を意識しながら徐々にダイエットをするほうがよっぽど大切。

自分にとって何が本当に必要なのか? 他人の評価と結果を切り離して考えてみましょう。




【3】失敗から学ぶ意識を持つ

完璧主義者がもっとも嫌いなことが「失敗」。自分では完璧にこなしたはずの仕事でミスが見つかると、自己嫌悪や挫折へと繋がります。
期待した結果を完全に手に入れるのは難しいこと。自分のゴールを完璧に設定していると、「失敗」という結果に繋がりやすいことを忘れずに。

そこから立ち直るためには、失敗から何かを学ぶことです。他人からの評価をプラスに受け止めて自分に不足するものや改善すべき点を明確にしましょう。
ミスをしたことを悔やむだけでは同じことを繰り返します。自分の価値観で設定した「完璧さ」は人には理解されにくいものです。

満足できない結果や評価は、必ずその意味を理解して次へとつなげるプロセスが大切。「失敗は起こり得る」と考えることが、Perfectionismを治すには必要です。

【4】タイムリミットを作る

完璧主義者は、自分が満足するまでたとえ何時間かかってもゴールを目指してしまいがちです。

例えば家の掃除。完璧に綺麗にするために時間を惜しまず続けてしまい、当初予定になかった範囲まで掃除してしまうために、なかなか終わらない掃除に対して負担を感じ始めるのです。

完璧主義を治すには、まずタイムリミットを設定してみましょう。行う作業の時間を決めることで、その間に集中できるようになります。
ゴールを目指していつまでも時間を無駄にすることがないので、精神的にも負担が減ります。時間の制約ができると作業効率もアップしますので、今まで以上の仕事量をこなせるというメリットもあります。

【5】新しいことに挑戦する

完璧主義をやめるには「失敗」に慣れることが肝要。そのためには新しい物事に挑戦すると効果的です。すでに知っている物事は、完璧にできるのが当たり前だと過信してしまい、失敗するとそこから立ち直るのも大変時間がかかってしまいます。

失敗に慣れるために、「知らないこと」に挑戦してみましょう。

たとえば語学。新しい言葉を習うと、はじめは間違いや失敗を繰り返してしまいます。そうなると、失敗をしないようにさらに学習するため、結果的に失敗から学ぶ訓練ができるようになるのです。

完璧主義は自分のスキルを信じすぎる傾向があります。新しいことにトライして、失敗する自分の姿に慣れることが大事。その積み重ねが成功への道につながりますよ。




【6】失敗を生かすこと

失敗は誰にでもつきもの。慣れた作業でもちょっとした油断でミスすることがあります。そこで自信喪失するのでなく、失敗を次の成功へつなげることが大切です。才能を高めるには失敗がつきもの。結果よりも経過を重視してみましょう。

努力をしても満足する評価を得られるとは限りません。しかしそこでがっかりするのでなく、自分の努力を誉めてあげましょう。失敗から学ぶことはたくさんあるのです。
失敗によって体験する心の挫折。そこから立ち直るには、徐々にでもいいのでモチベーションを高めることも必要です。

完璧主義を治すためには、何度も言うように「失敗を受け入れる」ということが非常に重要です。発生した失敗は次につながる失敗だと考えるようにしましょう。

【7】自分を責めない

日頃の心がけは精神面での健康にとっても大切です。完璧を求めることは、逆に自分を責めていることに他なりません。不完全な部分は、今後の課題として目標にすればよいのです。失敗を繰り返すことで、ほかの人にも寛容になり心の豊かさが取り戻せます。

不完璧である人を見下したり、自分が挫折するマイナス思考は改善できます。常に完璧さを求めてしまうと、常に緊張感が続き、失敗すると自分や周囲に八つ当たりすることも少なからず増えてしまいます。

「責める」ことで人間関係にも悪影響となり、徐々に完璧主義者は孤立してしまうのです。

ミスをすることは誰にでもあります。失敗しても自分を責めず、長所を生かせるように価値観を変えましょう。「責めない」という行為は、精神面のあらゆる問題に共通する治すために必要なアプローチです。




【8】完璧である意味を考え直す

「人よりもよい成績を残し、高い評価をされたい!」それは全ての人が望むところ。しかし、完璧でいることの価値をもう一度考えてみましょう。本当に今の環境で自分が「一番」になる必要があるでしょうか?

完璧さを満たして満足するのは自分だけで、他の人から見るとそれは全く意味のない場合もあります。仕事では100%を目指すあまりに納期を守れなかったり、異常なほど残業をする人がいます。しかし、その状況は評価につながりにくくもなります。

こういったケースの完璧主義は治す必要があります。もっと違う方向から満足度を追求してみましょう。失敗から学べる人のほうが、実は完璧でいることよりも大変価値があるのです。

自分のこだわりの強さが生むことが多い「完璧さ」を見直す機会を持つことも非常に重要です。

【9】転職など環境を変える

仕事場では常に正確さが求められています。完璧主義の人が最も神経を使うシチュエーションです。どんな仕事でも間違いは許され難いですが、とくに金融関係、医療などの業界は失敗ができないためストレスにつながりやすい特徴があります。

完璧主義の人は、肩の力を抜いて仕事ができるような変化を作ってみましょう。ミスをお互いにサポートできるような職種、結果重視でない職場など、自分の才能を自由に発揮できる職種へ転職をするのも方法の一つ。

仕事場では常に成績や評価が気になり、ライバルの存在が気になるもの。しかし、毎日積み重なる仕事のストレスは体の負担となり、完璧主義も精神疾患の引き金になる場合があります。

完璧主義を治すためには環境を変えるのは有効な方法のひとつです。転職とはいかないまでも部署替え配置転換などを希望してみましょう。

【10】完璧主義のデメリットを理解する

完璧主義はメリットになる面もありますが、常に完璧を求める人は損をする場面が多くなります。例えば仕事効率が悪いと評価されてしまうこと。完璧にするために細かい点までチェックしていると必然的に人よりも作業量が少なくなります。

また、同僚にも完璧さを求めるような状態になるとチームワークがとりずらくなってしまいます。

完璧主義の人は根が真面目なタイプが多く、責任感もひと一倍強い傾向にあります。そのエネルギーはもっと違う方向で発揮しましょう。完璧主義のメリットを生かして周囲との調和をとることが大切です。

自分を責める必要はありませんが、自分の行動の中で問題となっている部分はしっかりと理解して修正していくことが必要です。

生来の「完璧主義者」エニアグラムタイプ1が成長するには?

エニアグラムタイプ1の成長
人の性格や自我・気質を診断するエニアグラムにおいて、「完璧主義者」はタイプ1に該当します。エニアグラムタイプ1は、自らはもちろん所属する組織の完璧さを求めて「改革」を進める人とされています。

生来から持っている完璧さを求める姿勢をなくす事はできません。完璧さを求めること自体が悪いことではないので、このことはまず受け止めましょう。あなたが求める完璧さのレベルが、組織(会社)が求めるものとマッチしていれば、それは両者にとってプラスとなるでしょう。

エニアグラムタイプ1は成長するために参考すべきなのは、エニアグラムタイプ7「熱中する人」です。自分の思考に固執しすぎるのではなく、楽観的で人の意見に耳を傾けて学んでいくような姿勢が求められます。

完璧さを求めない自分でもいいと認めてあげる

エニアグラムタイプ1は「であるべき」「でなければないらない」という信念のもと、理想的で完全な状態を作り出そうと頑張ります。そのため、残業をしてでも完璧な仕事を行おうとします。

改善するためには、その完璧さが独りよがりなものではいけないということにまず気づく必要があります。上司がいる場合には、現実的なゴールを定期的に確認するようにして、その達成をまず目標にしてみましょう。一旦完成したならば、その時点で上司への報告を行い「終わらせる」ことも重要です。

自分にとっては完全ではないと思うかもしれません。ただ「不完全でもいい」ということを少しづつでもいいので受け入れる事が、完全主義の脱却には必要です。

部下が完璧主義者ならば、まずその成果を認めてあげる

部下に完璧主義者がいる場合には、タイプ1の誠実な頑張りを評価することを忘れないようにしましょう。

タイプ1は傷つきやすい一面もあり、自分を認めてくれない人の話はなかなか聞きません。まず認めてあげることで、この環境が自分にとって安全で、自分に関わってくれる場であることに気付いてもらう必要があります。

その後は、本人の理想とするゴールばかりを目指させるのではなく、現実的なゴールを示しながら「不完全でもいい」ということに慣れてもらうように関わりましょう。

まとめ:完璧主義をやめるためには?

完璧主義それ自体は必ずしも悪いわけではありません。ただ、それが他の仕事や同僚にも影響を与えるほどのものならば治す必要がでてきます。

とにかく意識すべきなのは「あなたの完璧さは他の人が求める完璧さと必ずしも一致しない」ということです。このことを大前提として行動しましょう。

一度染みついた完璧主義思想はなかなか治せるものではありません。エニアグラムタイプ1のように、本質的に完璧を求める人にとっては、自らの内側で「完璧であれ!」と語る審判者と対峙しながら、少しづつ改善していく必要があります。

急に大ざっぱになったり、間違うことを恐れないようになることは不可能です。ただ、意識しないと治すことが難しいのも事実ですので「完璧主義的な考え方や行動」によって起こる問題やデメリットは常に意識しましょう。

また、周囲の人たちの接し方も非常に重要です。あなたが完璧主義の人と接する時には、相手の失敗も認めるということを忘れずに!

人は些細なことでもキズつき、そのダメージはなかなか拭えません。周囲からのサポートが重要であることも忘れないでください。