30代前半の転職を有利に進める【3つのポイント】

30代前半の転職を価値あるものにするには?

30代の転職は「キャリア採用」とされ、今まで培ってきた経験や社会スキルが重視されます。20代の転職の「ポテンシャル採用」より一段上のレベルを求められるのです。

30代前半は経験を生かした「即戦力」を期待されますが、未経験転職も可能性があります。それに対し30代後半の転職となると、「マネジメント経験」などさらに上の経験・スキルを求める企業が増えます。

ここでは、30代前半の転職の実際と、転職活動におけるポイントを紹介します。

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注意詰め込みすぎたのでちょっと長いです(汗)お時間ある時にご覧ください(_ _)

30代前半の転職は有利か?不利か?

売り手市場の現在、30代前半の中堅社員は引く手数多という話もありますが実際はどうなのか? また、30代前半の転職の実際について紹介します。

30代前半の転職データ

厚生労働省『平成28年雇用動向調査結果の概況』を元に、30代前半の転職の実情を紹介します。「統計データ問題」もありますが、30代前半の転職の現状把握に役立つことでしょう。

30代の転職者は10%前後で推移

30代前半の転職者割合
30代前半の転職者数の8年間の推移を見ると、リーマンショック後の雇用の落ち込みの後、2013年以降は男女ともに10%以上が転職入職をしており、緩やかに増加しています。

30代前半の転職理由は「職場環境」が上位

30代前半転職者の退職理由
30代前半男性の転職理由では、「給料が安かった」「労働環境が悪かった(残業が多いなど)」といった会社起因の理由が上位となっています。また、30代前半の女性の転職理由では「職場の人間関係」が突出しており、次いで「労働環境」や「出産・育児」と続いています。

30代前半での転職は4割近くが年収アップ

30代前半転職者の給料増減
30代前半の転職では約4割が年収アップしており、「年収が変わらない」「年収が下がった」人はともに3割ほどとなっています。30代前半での転職は7割ほどが年収が現状以上になるとの認識で良さそうです。




30代前半の転職で企業が求めるのは「即戦力」なのか?

30代前半の転職では書籍や他のサイトでも説明されているように「即戦力」であることが理想とされます。

採用する側も、中途採用には経験やスキルをそのまま発揮してもらうことを望みます。しかし、すべての企業がそういう訳ではありません。

  • 性格や人柄が会社にマッチする人
  • 会社が欲しい人脈を持つ人

など、企業の置かれる状況によって求める人材は変わります。30代前半で転職する場合は、自分が臨む環境をベースに、求人情報を見ながら可能性を模索しましょう。

「即戦力」の中には、社会人としてのマナーなど働く上での基礎も含まれます。30代ならば備えておくべきスキルです。

30代前半の転職で未経験は厳しい分野もある

30代前半でも未経験職への転職はできます。ただ、20代よりも採用ハードルは高くなり、自分が望む待遇を得られる保証はありません。とくに「完全未経験」となると、応募者の中にあなたより若くて同スペックの人がいれば、そちらを採用する可能性が高くなります。

30代前半で未経験転職を狙うならば、まずは関連性のある仕事に目を向けてみましょう。例えば、「販売職」なら「モノを売る経験」があります。つまり「人に説明する力」があると考えられ、営業職との関連性が高いと考えられます。

自分の今までの経験と、未経験の業種との関連性をいかに結びつけるかも大事なのです。

「専門職系」への転職は難しい

30代前半の場合、特殊な資格を必要とする業務や専門職系への転職はほぼ不可能です。例えば、製造業の下記のような職業は経験がないと書類選考で落ちます。

  • 生産技術
  • 製品開発
  • 研究職

ただ、「ITエンジニア」などは社会人スクールに通ってそのまま就職・転職するようなサービスが増えています。いずれにせよ、専門系の場合は何かしら「勉強」が必要となります。




30代前半の転職活動のポイント

ここからは、30代前半で実際に転職活動を行う場合のポイントについて紹介します。

30代前半は転職活動前にキャリアを見直す

30代前半で転職を考えるに至ったからには、会社やプライベートで何か変化が起こったことが多いでしょう。(倒産、リストラも含みます。)

転職や退職を考えたのには、自分のどういった価値観が原因か?を考えておくことが重要です。

  • もっと人に貢献したい
  • もっと前向きな人と仕事がしたい
  • 昇進の可能性がある会社がいい

など、人によって仕事に求める価値観(重視すること)は様々なので、「何が嫌」で「何が欲しいのか」というレベルでもいいので考えてみましょう。

転職活動を始めてからも考えは変わる

転職活動前にすべての答えを出す必要はありません。実際に転職活動を行っていくと新たな方向性を見出すこともあります。
ただ、何も考えないままにいきなり転職活動を行うと、迷走して望んでもいない企業に応募を始めたりしてします。

モヤモヤしてよくわからない場合は、わたしのように「転職エージェント」を活用するか、ハローワークなどのキャリアコンサルタントのカウンセリングを受けることをオススメします。

30代前半向けの転職サイトや転職エージェントを活用する

30代前半での転職の場合、30代向けの求人を取り扱う転職サイトや、30代前半の転職支援も行ってくれる転職エージェントの利用がベターです。

転職サイトでは「スカウト」サービスを活用する

30代前半で転職活動を行う場合は、自分で求人検索を行うのはもちろん「スカウト」を併用することをオススメします。

「スカウト」サービスならば、あなたの職歴を見た上でマッチしそうな求人情報を得ることができ、「非公開求人」の連絡も来ます。
自分で職業検索するだけでは「公開求人」という一般的な求人しか見ることができず、転職市場に隠れている優良求人を知ることができないからです。

転職エージェントは面談で相談する

転職エージェントを利用することによるメリットは以下のように様々で、いずれも転職活動の助けになります。

  • 非公開求人の紹介
  • 応募時推薦
  • 中途採用試験対策(面接、筆記試験)
  • 面接日程調整
  • 内定・入社後フォロー

30代前半とはいえ在職中の転職はハードです。また、退職後の転職ならば少しでも空白期間を短くしたいところ。転職エージェントの支援は負担が減りつつ内定率を高めるというメリットが大きいのです。

転職エージェント利用の際に重要なのは、登録後の面談です。面談といっても電話がほとんどですが、お互いの顔合わせという意味でも重要です。

  • 自分の転職における悩みを相談
  • どのように転職活動を進めていくかのすり合わせ
  • 担当エージェントが頼りになる存在かを確認する

転職エージェントとの面談は1回で終わる必要はありません。わたしも3回対面で面談しています。サービスは自分が納得する形で利用しましょう。

転職サイト絞り込み検索補足選択する6項目は「希望地域」「年齢」「性別」「雇用形態(現職と希望)」「希望職種」です。

選考が進んでいる企業の情報はじっくりしっかり調べる

30代前半での転職の場合、選考が進んでいる企業の場合はとくに自分が知りたい情報を調べましょう。一例としては以下のようなものです。

  • 自分が入社したらどのような仕事を任せられるか?
  • 職場環境は?(人数、雰囲気、人員構成など)
  • 給与待遇や残業などの労務環境(難しければエージェントを使う)

知りたいことはあなたが前職を辞めた原因や、今後のキャリアに求めることによって変わります。

もしも、ここで満足のいく転職では無かった場合、すぐに転職が頭をよぎります。一度転職を経験したことで、転職に対する精神的ハードルが低くなるからです。

30代の転職ハードルは時とともに上がる

ただ、他の記事でも説明しているように以下の場合は次の転職のハードルが上がります。

  • 転職回数が増える
  • 年齢が上がり30代後半になる

30代前半での転職とはいっても、時が過ぎれば転職ハードルは上がります。じっくりと転職活動をしましょう。

まとめ:30代前半の転職

30代前半での転職は、30代後半に比べるとまだ未経験職も含めて求人数が多くあります。一度じっくりと自分の経験を見直し、今後のキャリア設計やライフプランを考える機会を持つことをオススメします。

その場合は、信頼のおける近親者(家族や友人)はもちろん、キャリアコンサルタントなどのプロと話をしてみると、可能性を拡げることができますよ。